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更新2023年5月25日

「アンドレス イニエスタ選手 退団会見」レポート

本日2023年5月25日(木)、アンドレス イニエスタ選手の退団会見を行いました。

 

MFアンドレス イニエスタ選手 退団のお知らせ

 

アンドレス イニエスタ選手 退団会見

■開催日時:2023年5月25日(木)12:20~12:45頃

■開催場所:神戸市内

■登壇者:

・楽天ヴィッセル神戸株式会社 代表取締役会長 三木谷浩史

・アンドレス イニエスタ選手

 

代表取締役会長 三木谷浩史 挨拶

皆様、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。

今回アンドレス イニエスタ選手がヴィッセル神戸を離れるという決断をしましたので、そのご報告をさせていただきたいと思います。具体的には7月1日に行われるノエビアスタジアムでの北海道コンサドーレ札幌戦が最終戦になる予定です。

思い起こせば2018年5月にイニエスタ選手がFCバルセロナを離れるという報道が受けてバルセロナに赴きまして、ヴィッセル神戸を中心としてJリーグを世界のトップリーグにしていきたいという話をさせていただきました。そこからイニエスタ選手も本当に大きな決断をしてくれまして、そこから5年間ヴィッセル神戸の一員として、そしてJリーグのメインプレーヤーとして、ヴィッセル神戸だけではなくJリーグ、また日本のサッカー界に多大なる歴史的な貢献をしてくれたのではないかと思います。

イニエスタ選手の経歴は私が言うまでもないですが、ラ・リーガ優勝9回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝4回、UEFA欧州選手権優勝2回、そしてFIFAワールドカップ優勝など、本当に世界最高のプレーヤーであり、それだけではなくその人柄や謙虚な姿勢も含めて、全ての人に尊敬され、愛されるプレーヤーが神戸に来てこの5年間を過ごしてくれたということは我々クラブ、また日本のサッカー界にとって本当に大きな財産になったのではないかと思っております。

ヴィッセル神戸も我々楽天が経営を引き継いでから20年が経とうとしていますが、育成型のクラブになっていくという面に関してもイニエスタ選手の貢献は甚大なものがあるかなと思っています。今回はこのような形で退団ということになりますが、今後もクラブと有形無形の関係を通じて大きな貢献をもたらし、また日本も大好きでいてくれていますので、日本にもまた来てくれるのではないかなと思っています。

以上で私からのご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 

アンドレス イニエスタ選手 挨拶

この特別な日に、集まってくださりありがとうございます。5年前、自分の人生の中でも最も重要な一つの決断をしました。FCバルセロナを退団し、家族と共に我が家から遠く離れた地で新たな冒険を始めるという決断です。地元のフエンテアルビージャを後にしてからずっと自分のホームであったクラブに別れを告げ、スペインの外での初めての生活が始まりました。今、これまでの経験を振り返ってみると、あの決断をとったことに対して大きな喜びと誇りの感情が湧き上がってきます。日本に、神戸に、そしてヴィッセル神戸に来たことは、自分の人生の中で自分がとった最高の決断の一つであり、これからもそうあり続けるでしょう。

このクラブで、多くの素晴らしい仲間に囲まれながら、人としてもプロとしても大きく成長することができました。さらに、サッカーだけにとどまらず、この素晴らしい国の文化を体感し、味わうこともできました。自分の家族を温かく歓迎してくれたこの国に対して、今では特別な感情を抱いています。

5年間を振り返ってみると、良い時もあれば苦しい時もありました。自分が神戸に来た時に目標として掲げていたタイトル獲得を達成したり、ACLへの2度の出場だったり、様々な歴史を刻んできました。同時に、物事が思ったようにいかない昨シーズンのように非常に苦しい時期もありました。ただ、そういった経験がチームと仲間たちをより強くしてくれたと思っています。

ずっと自分はここで引退する姿を想像してきました。しかし、時に物事は希望や願望通りにいかないものです。まだまだプレーを続け、ピッチで戦い続けたいという思いが自分にはあります。この数ヶ月間も激しいトレーニングを重ね、試合でプレーしてチームに貢献するための準備はできているという感覚でやってきました。しかし、それぞれの歩む道が分かれ始め、監督の優先順位も違うところにあると感じ始めました。それが自分に与えられた現実であり、リスペクトを持ってその現実を受け入れました。最終的には、自分の競技面での現実と自分がプレーし続けることに対して感じている情熱を掛け合わせた結果、ここを去ることがベストの決断だということを、クラブとの話し合いの中で決めました。

今日、この場を借りて、クラブにお別れを告げる日が来たことを発表しましたが、自分にとっては決して簡単な決断ではなかったです。自分のプロ人生の中でも最も難しかった決断の一つです。しかし、同時にこれは永遠のお別れではありません。三木谷さんもおっしゃったように自分のクラブとの関係はこれからも続きますし、今後は違った角度からヴィッセル神戸をチームとしてもクラブとしてもサポートしていければと思っています。

三木谷さん、日本に来て、Jリーグでプレーするための扉を開いてくださり本当にありがとうございます。ヴィッセル神戸のキャプテンになるチャンスをいただき、5年間の間、私と私の家族の側でずっと応援をしてくださいました。この感謝の気持ちは一生忘れません。 また、プレーを続けたいという私の気持ちを理解いただき、自分の決断をリスペクトしてくださりありがとうございます。最後に、自分が引退した後も、ヴィッセル神戸に関わり続け、共に強いチームを築き上げていくために期待をかけていただきありがとうございます。

ヴィッセル神戸の皆さん、全ての元チームメート、現在のチームメート、クラブで働くスタッフのみなさん、いつもリスペクトを持って自分をサポートしてくれて本当にありがとうございます。自分の人生のこの一幕を皆さんと一緒に過ごせたことは誇りです。それぞれの局面で、自分に期待される役割を全うできたことを願っています。 ヴィッセル神戸のキャプテンとして、常にピッチの内外で模範となり、クラブをあらゆる面からサポートするよう努めてきました。

サポーターの皆さん、私を一員として受け入れてくれた神戸市民の皆さん、自分が訪れた各地のスタジアムで応援をしてくれた日本中のファンの皆さん、愛情とリスペクトを持って接してくれたヴィッセルサポーターの皆さん、自分がここに来た日からあらゆる場所に応援に駆けつけてサポートしてくださり、本当にありがとうございました。皆さんのクラブへの愛情、自分への愛情、本当に感謝しています。

Jリーグと日本の皆さん、何度感謝をしてもしきれません。この国で5年間生活できたこと、この素晴らしいリーグで5年間プレーできたことはかけがえのない経験でした。日本にいる間に2人の子供が生まれ、私の家族はこの素晴らしい国で成長し、言語を学び、友情を育みながら生活することができました。本当にありがとうございました。

そして私にとって兄弟のような存在であるジョエル、本当にありがとう。サッカーを超えてあらゆる面で成長する手助けをしてくれた事務所のみんなにも感謝したいです。

最後に妻のアンナへ、いつも無条件に側で支えてくれてありがとう。この5年間、日本の地でロメオとオリンピアが家族に加わりながら、みんなで一緒に成長していくことができました。あなたと家族のみんなを愛しています。

サプライズで来てくれたお母さん、妹夫婦がここにいてくれていることも感謝しています。

 先ほども言った通り、これは永遠のお別れではありません。この素晴らしい国との関係性はこれからも大事にしていきますし、定期的に訪れたいと思っています。イニエスタアカデミーやCapittenなどのように、情熱をまだまだ注いでいきたいプロジェクトがここに残っています。そして、最善の形で日本サッカー界に貢献し続けることができるように今後も努めていきます。

これで最後になりますが、自分がこのクラブを去る前に、まだ2つの大事なイベントが残っています。

1つ目は6月6日です。自分がヴィッセル神戸で初めてのタイトルを掲げたあのスタジアムで、自分の古巣であるバルサと対戦します。自分にこれまで多くのことを与えてくださった皆さんに感謝を伝えるこれ以上の機会はないと思います。この素晴らしく特別な日を、国中の皆さんと楽しむことができたら嬉しいです。

2つ目は、自分にとってとても特別になる日が7月1日です。自分がヴィッセル神戸のユニフォームを着て、過去5年の自分のホームであるノエビアスタジアムで最後のお別れを告げる日になります。

みなさんのホームスタジアムでもあるノエビアで、お会いできるのを心待ちにしています。

心の奥底から、本当にありがとうございました。この素晴らしい時を皆さんと共有できたことは自分にとってかけがえのない宝物です。

 

アンドレス イニエスタ選手 質疑応答(Q&A)


‐改めて、今の気持ちを聞かせてください

特別な日ですし、特別な感情が沸き上がってきます。ここにいるチームメートと、一緒にプレーした時間が長かった選手もいれば、短かった選手もいますが、スタッフの方々も含めて、色々な事を経験してきました。自分がここに来た時に目標にしていた、より大きなチームにするということを、みんなで達成できたと思っています。そういう意味で誇りに感じますし、今は、このような経験を作り上げられたことへの、皆さんへの感謝の気持ちが、一番心に残っています。

 

‐7月1日が特別な試合とおっしゃりましたが、サポーターの皆さんへはどんなメッセージを送りたいですか

感謝の言葉しかないです。本当に彼らがチームに対して感じている愛情というのは、良い時も悪い時も、無条件で示してくれましたし、彼らの力が無ければ、難しい局面を乗り越えられませんでした。それと同時に、彼らがこれまで経験してこれなかったタイトルや、何かを勝ち取る喜びを、サポーターの皆さんに提供できた事は、自分にとって誇りですし、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

‐今後についてはどのように考えていますか

正直に言いますと、自分もまだ分かりません。まずはここでの時間をしっかりと全うして、ここからどんな可能性が出て、扉が開かれるかというのを見ていきたいと思っています。自分としてはサッカーを続けたいですし、サッカー選手としてピッチでプレーをしながら引退をしたい気持ちが強いので、今このチームで難しい中で、そのような場所を見つけていきたいと思っています。

 

‐5年間神戸でプレーをされて最も思い出に残っているシーンか、試合があれば教えてください

一つだけ選ぶのは難しいですけど、あえて言うのであれば、初めて掲げた天皇杯のタイトルです。クラブにとって何を象徴する物なのかも考えてみると、自分にとって特別な局面でしたし、それ以外では、ヴィッセル神戸でのデビュー戦や、初ゴール等、どれもが特別な思い出として残っています。また、怪我や成績が振るわず苦しかった時期は、苦い思い出として残りつつも、自分をより良い人間に成長させてくれたと思いますし、全てのプロセスが自分にとって特別だったと思っています。

 

‐Jリーグで5年間プレーをされ、Jリーグの未来についてはどのように感じていますか

本当に、このリーグに関してはポジティブなことしか思い浮かばないです。自分がバルサを退団した時に、これからも自分のベストなレベルでプレーをし続けたい、ベストな環境の中でやり続けたいという思いがあってここに来たんですけど、そういった環境が整っているリーグだと思います。今後も成長を続けて、世界のサッカーリーグについて考える時に、頭に浮かぶような一つのリーグになってくれたらと思います。個人的には、常に自分がベストコンディションで挑み続けることを要求される環境だったので、そのことに関しては感謝していますし、良かったと思っていました。

 

 

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