2025年8月2日(土)に、ヴィッセル神戸30周年記念チャリティーマッチ「LEGENDS MATCH」を開催いたしました。試合後の両チームの監督、選手のコメントを掲載いたします。
KOBE DREAMS
永島昭浩監督

-今日の試合を監督として指揮された感想、ご自身のプレーについて教えてください選手でもあり、監督としても起用していただき、非常に光栄でした。最終的には勝てたということも(良かったです)。(個人としては)チームとして勝つために全力でプレーしたのですが、思うようにはいかなかったです。一本でもシュートを打ちたかったのですが、ピッチの中でプレーすると欲がでるというか、血が騒ぐというか。大変有意義な時間を過ごすことができました。チームが勝てましたし、結果に結びつくアシストができたということで(良かったです)。評価は周りに任せるとして、監督として勝てたことを選手のみんなに感謝したいです。
-30年という歴史の節目で、こういった試合でチームを率いることができたことをどのように感じますか
監督という大役をご指名いただいたことに感謝しています。また、プレーヤーとしてピッチの上に立てたこと、あれだけの多くの観衆、サポーターが集まってくれた中でプレーできるたことを本当にうれしく思っています。
-20年の節目でもチャリティーマッチを開催しましたが、それからの10年で天皇杯のタイトルもとり、昨季は2連覇、2冠といったことも達成しました。この歩みをどう感じられますか
現役の選手、クラブが非常に(良い)結果を出している中で、30年という節目があり、このような催しを企画、実行していただきました。2万人弱の観客が集まったことは、歴史を紐解くとサッカーだけではなくて大きな社会貢献に繋がる歴史でもあると思います。50年先、100年先も同じ思いを持った人間が繋いでいきながら、(この先)いろいろな苦難が起こったとしても乗り越えられるエネルギーやパワー、生き抜く力をこのチームが伝えてもらえたらなと思います。
-バクスターさんと何かお話しされましたか
顔を見た瞬間に涙が溢れ出ました。本当に彼がいなかったら、おそらく今のヴィッセル神戸もないと思います。大変な時期に踏ん張っていただいて、神戸に、チームに、クラブに、寄り添った指導をしていただいたと思います。彼ほどの人格者はいなかったと思いますし、彼が初代の監督で本当に良かったと思います。
-最初にピッチに入る際に深々とお辞儀をされていましたが、そこに込めた思いはどんなものでしょうか
いまこうやって毎日仕事があって、準備ができて、考えることができて、人と交わることができてといった環境があることが僕にとっては、感謝しかないです。その原点というか、何が大事かということを教えられたことが、この地でもあったので。またこうして良い準備ができて、プレーすることへの感謝があったと思います。
-今後のヴィッセル神戸に期待することを教えてください
本当に、上を目指してもらいたい。世界を目指してもらいたい。その意識がすごく大事だと思います。
岡野雅行氏

-三浦選手の得点に繋がるPKを獲得しましたが、得点が決まった瞬間のお気持ちを教えてくださいやっぱりうれしいですね。カズさん(三浦選手)が入れると一番盛り上がりますので。一回、PK取りたいよねって話はしていて。そうしたら、あそこでうまい感じでできたと思いますし、良かったです。
-三浦選手に何か言葉をかけたりといったことはありましたか
いや、特にありません。みんなで(カズ)ダンスをやろうって言っていたのですが、カズさんが(僕らが見たことのない)初めてのダンスをやったからみんな戸惑ってしまいました。みんなでやろうって言ったのと違うダンスだったので誰もできなかったという。
-改めて神戸の30周年の試合でしたが、どのようなお気持ちでしたか
すごく素晴らしいと思います。これだけの歴史があるということも、OBの選手がこれだけたくさんいるということも。同窓会みたいで楽しかったです。
播戸竜二氏

-シュートに詰めていったり、裏へ抜け出したりなどストライカーとしての動きを存分に見せてくれたかなと思いますが、ご自身のプレーはいかがでしょうか荻(相手チームGK)が結構キャッチしていたので、もっと弾いていたらチャンスがあったかなと思います。ゴールは取りたかったですけど、勝てるのが一番です。最後、解説していて引き分けでもいいかと思っていたのですが、勝つとうれしいですね。
-試合中相手が見えているというか、タックルが来るのを見て浮かしてクロスをいれたりだとか、見えているし、動けているように感じましたが、その点はいかがですか
槙野とかフェルマーレンとか強かったです。シジ(シジクレイ選手)も強かった。永島さんが監督で良い交代をしていて、最後逆転もできたし、良かったです。こうやって30周年で呼ばれて、次40年で呼ばれるか分からないですけど、呼ばれたとしても56歳なので、まだ(今の)カズさん(三浦選手)より年下なので。本当にさすがだと思います。
-懐かしの3トップでもあったと思いますが、楽しめましたか
岡ちゃん(岡野選手)が右だったのですが、カズさんが俺は下がるから前にいて良いよと言ってくれたので。神戸でも2トップを組んでいてやりやすかったから、今日もすごく気を使ってくれてやりやすかったです。(マイナスのパスがありましたが)あれは決めてほしかったですね。
三浦知良氏

-試合を振り返っていかがですかみんなのおかげでサッカーファミリーが集まって、ヴィッセル神戸の30周年、そして阪神・淡路大震災から30年という年にみんなでサッカーができたことを本当に幸せに思います。改めて感謝したいと思います。
ヴィッセル神戸が関西を代表するようなクラブに成長して、2連覇も達成しているクラブですし、僕も在籍した1人として本当に嬉しく思います。今でもヴィッセル神戸の試合は本当によく見ていますし、応援しています。いつも見ているこのスタジアムで自分がこうやってプレーできたことが本当に嬉しくて、プレーする喜びをすごく感じながらやっていました。
-ゴールシーンを振り返ってください
疑惑のPKでしたが、決めることに集中するだけでした。お膳立てがあってPKを蹴らせてもらったので、みんなに感謝したいなと思います。
-ヴィッセル神戸での思い出などを改めて感じましたか
僕が来たあとに三木谷さんがきてくれたことが、クラブが大きく変わった瞬間でした。僕がいたころの神戸は、あまり良い成績は収められなかったですが、街も含めて(神戸には)良い印象しかありません。離れてから20年が経ちますが、今でも深い関係のある街であり、クラブかなと僕自身は感じています。
三原雅俊氏

-神戸では攻撃的なポジションでプレーすることもありましたが、それが今日のゴールに活きたでしょうか本当ですね。ちょうどナオさん(藤田選手)がボランチで僕が右サイドハーフをやっていたこともあるので。当時を思い出しましたね、あのメンバーでやると。楽しいです、やっぱり。
-味方選手と一緒に大久保選手を挟み込んでボールを奪ったシーンがありましたが、あのシーンは狙い通りでしたでしょうか
そこ(大久保選手に)はがっつりいっても大丈夫なので、森岡亮太と僕とで強くいって、頑張りました。楽しかったです。
-長く所属したクラブが創設30周年を迎えましたが、どのような心境ですか
今日参加したほとんどの選手と知り合っていますし、自分も長く在籍したのだなと改めて思いました。いまはすごく強いチームになっていて、僕らのときは結果が出ていなかったですが、歴史の一部としてここにいたんだなって思います。
-ポドルスキ選手やイニエスタ選手が来たりといったクラブが大きく変わっていくタイミングにも所属していましたが、そのころからヴィッセル神戸がビッグクラブへの歩みを始めたと思うのですが、その歴史をどう捉えていますか
自分がいたときから上の順位やタイトルを目指してやっていましたが、いまはより本当の意味で強いチームになっているのかなと思います。楽しみですし、応援しています。
-これからのクラブにどんなことを期待されますか
間違いなくJリーグの中でトップのチームだと思うので、次はアジアチャンピオンを取ってほしいです。
吉田孝行氏

-LEGENDS MATCHの率直な感想を教えてください
ヴィッセル神戸にいろんな方がいて今があると思うので、そういうレジェンドの人たちとプレーができて刺激になりましたし、もっと頑張らなければいけないと感じられた良い機会だったと思います。-永島昭浩さんや石末龍治さんと一緒にプレーをして、どのように感じましたか
かっこ良い年の取り方をしているなと感じました。永島さんや石末さんのような年の取り方をしたいなと思いましたし、プレーを見ても貫禄があって、そういった人間になりたいなと思いました。
-2万人弱の観客の前でピッチに立って感じたことはありますか
いつもは監督なので、ベンチから見ていますが、ピッチの中で久しぶりにサッカーをするのはいいなと思いました。改めてサポーターの雰囲気だったり、スタジアムの雰囲気が良いと感じました。
-クラブ創設30周年ですが、クラブとのご自身の関りを振り返っていただけますか
現役時代の最後の6年間プレーさせてもらいましたし、指導者になってからも、ほとんどヴィッセル神戸で過ごしてるので、強くなっていく過程を見てきました。ここ2年は連覇もしてますし、そういったところに自分が携われていることがうれしいです。ただ、これで満足するのではなく、3連覇できるようにやっていくだけです。
WORLD DREAMS
スチュアート バクスター監督

-試合を振り返ってどんなお気持ちですかアジアを代表するような素晴らしいビッグなクラブになったと思います。その1番最初の1歩を踏み出すところに私が立ち会えたということを振り返りながら、試合前はすごく感慨深い気持ちになりました。試合を見ているときは、素晴らしいサポーターがいて、こういうクラブになったんだと。全然信じられないぐらい素晴らしいことだと感じました。
-(当時とは)スタジアムも違って、また新しい景色だったと思いますが、サポーターの盛り上がり含めていかがでしたか
当時を振り返ってみると、サッカーをしている、ヴィッセル神戸のために働いてるというだけではなかったです。神戸のために何かできないのだろうかという思いを込めて練習していました。例えば試合に負けた後とか、勝敗で悔しい、辛く感じるというだけではなかったです。もちろんチームとしては(敗戦は)痛いのですが、神戸の街、人々のために喜びを伝えることができなかったという気持ちでしたし、あの当時、本当に責任を持って仕事をしていましたし、(負けたときの)辛い気持ちは非常に大きいものでした。
-当時の思い出として1番強く残っていることはどのようなことですか
振り返ればいろんな試合が積み重なって大きな戦いになっていったわけですが、何を覚えているかというと、やっぱりJ1に昇格できるかどうかがかかった最後の試合だったかなと。当時、重責を感じながらあの試合を終えたと思います。90分の戦いでしたが、それになんとか勝てれば、自分たちの夢、目標が達成される。そして、それが達成されたら次は安心感を非常に大きく感じた試合でした。
-監督の時から30年が経ち、歴史を積み重ねてきたレジェンド達が今日プレーしましたが、監督として選手たちのプレーをどのように受けましたか
それぞれコンディショニングは違ったと思いますが、みんなハートを見せて、よくプレーしてくれたと思います。うちのチームの選手には試合前に「たくさんの人が来ているので、いいプレーを見せよう。心がけよう。」と伝えました。振り返ってみると、どの選手も本当にスペシャルなゲームにしてくれたのではないかと感じています。
-先ほどもありましたが、神戸は今、アジアでも大きなクラブになりました。そこへの思いと、改めて今後への期待を教えてください
今日別のところでお答えした中で、宮本武蔵さんのお話をさせてもらいました。山の頂上に登るためには色んな登り方がある。そこにたどり着くことが重要だというお話をしたのですが、ヴィッセル神戸というのは非常に苦難を通ってそこの頂点に達したチームです。ネルソン・マンデラさんに直接お会いしてお話させてもらったことがあったのですが、頂点に立つと今度また高いところが見えてきますよということを言われました。ヴィッセル神戸は今この頂点に立ったところで、これからまた高い山、目標、そういうところが見えてくるのではないかと思います。
大久保嘉人氏

-長い時間出場されていましたが、体力的にはいかがでしたかけっこうきつかったですが、サイドバックの林(佳祐)が走ってくれていたので、まだ大丈夫でした。
-現役さながらの激しいプレーがあってイエローカードもでました
やっぱり(激しく)いかないと。105枚目のイエローカードをもらいましたね。
-ヴィッセル神戸で過ごした時間はどういったものでしたか
自分を成長させてくれたクラブだと思います。
-そんなクラブが3連覇を目指せるところまで来ていますが、後輩達の活躍をどのように見ていますか
素直にうれしいです。誇れるチームですし、これからどんどん成長していって欲しいと思います。
森岡亮太氏

-久しぶりにプレーをしていかがでしたか感慨深いです。あまり変わっていない方もいて、懐かしい気持ちにもなりました。
-現役を引退して半年ぐらい経ちましたが、プレーをした感想はいかがですか
きつかったです。ビーチサッカーは少しやっていますが、シーズンオフが長く続いている感覚です。
-楽しそうにプレーをされている姿が印象的でしたが、どのようなお気持ちでしたでしょうか
試合展開も雰囲気も良かったですし、知っている顔もいて楽しかったです。