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レポート・更新2019年11月13日

「ダビド ビジャ選手 現役引退記者会見」レポート

本日2019年11月13日(水)、ダビド ビジャ選手が天皇杯終了をもちまして現役を引退することになりましたので、現役引退記者会見を行いました。

 

 

ダビド ビジャ選手 現役引退記者会見

■日時:2019年11月13日(水)14:00~15:00頃

■場所:ホテルオークラ神戸

■登壇者:
・楽天ヴィッセル神戸株式会社 代表取締役会長 三木谷浩史
・ダビド ビジャ選手

 

ダビド ビジャ選手

「こんにちは(日本語で)」

「今日はお忙しい中、足を運んでいただきありがとうございます。今日、記者会見を開いたのは、今シーズン限りで引退することを発表するためです。引退する決断については自分の中で、長い間考えていました。自分をこれまで長い間サポートしてくれた家族や周囲の人ともよく話合った結果、引退を決めました。コンディション面は今シーズン、いいプレーをできていると思うし、ゴールも決めてチームに貢献できていると感じています。ただ、自分の中で思うことがあり、それは「サッカーに引退させられるのではなく、自分の意志で引退を決めたい」ということ。それはずっと考えてきました。そういった意味で、自分の周りの人と話し、自分で考えた結果、このタイミングだという決断に至りました。」

 

「少し長くなって申し訳ないのですが、この場を借りて自分のキャリアにかかわってくれた人たちに感謝を述べたいと思います。まずは、スポルティング・ヒホンに感謝したいです。小さい頃にクラブに入れてくれて育ててくれました。今の自分があるのは、このクラブのおかげだと思っています。自分の夢であったプロサッカー選手になる、ということを実現させてくれたクラブです。次に、レアル・サラゴサに感謝したい。このチームに籍を置いたことでスペインの子どもたちの多くが願っている1部リーグでプレーするという夢を実現することができましたし、タイトルも2つ獲ることができました。次にバレンシアですね。私のキャリアの中で、最も長い時間をこのクラブで過ごしました。街としても素晴らしい場所です。大きな舞台でプレーをすることで、自分の存在をより多くの人に知ってもらう機会を与えてくれました。このクラブをとおしてスペイン代表にも定着できました。自分の長女と次女はバレンシアで生まれましたし、バレンシアはとても大切な場所です。」

 

「次はバルセロナ。多くの人が史上最高のチームと呼ぶクラブです。そのチームの一員として素晴らしい3年間を過ごすことができました。ほとんどの選手には、そのようなチャンスはめぐってこないと思います。そういったなかで素晴らしい時間を過ごせたことは本当に良かったと思います。」

 

「次は、アトレティコ・マドリード。1シーズンと短い時間でしたが、とても濃密な時間で、リーグタイトルを獲得することができました。ここで1年を過ごしたことで、アトレティコ・マドリードのスタッフや関係者の皆さんへは特別な思いを持っています。」

 

「次は国境を越えてプレーする機会を与えてくれたシティグループの2クラブです。まずはメルボルン・シティ。短い時間でしたが、素晴らしい時間になりました。その後は、ニューヨーク・シティに移籍して4年を過ごしました。とても素晴らしい時間になりましたし、自分にとって新たな大陸であるアメリカという偉大な国でプレーする機会を得られました。」

 

「次は今、在籍しているヴィッセル神戸ですね。また新たな国でプレーするチャンスを得られて、自分も家族も体験したことのなかったことをいろいろと体験することができました。このスピーチの後のほうでも、ヴィッセル神戸には感謝の気持ちを述べたいと思いますが、ヴィッセル神戸では本当に素晴らしい時間を過ごせています。」

 

「最後にスペイン代表にも感謝を言いたいです。自分が物心のついた子どもの頃から、スペイン代表の赤いユニフォームを着ることが夢でした。その夢を実現させ、98試合もプレーし、ワールドカップや欧州選手権のタイトルを獲ることができました。本当にサッカー選手のキャリアとしてこれ以上ないほどの経験をする機会を与えてくれました。」

 

「今、お話したすべてのクラブとスペイン代表、そこで働いているスタッフの皆さんやファンの皆さんに、心からの感謝の言葉を述べたいと思います。周りの方が流してくれた汗によって自分が存在できていると思いますし、周りの方たちは自分にとって欠かせない存在であったということは間違いありません。」

 

「将来について少し話をすると、引退することへの恐怖はありません。自分の中で考えてきたことですし、まだ天皇杯というタイトルが残っているので、優勝した後に引退した後のことを考えたいと思っています。とはいえ、昨日発表されたとおり、ニューヨークのクイーンズボロというチームの経営にもかかわっていきますし、また、「DV7」というサッカースクールも展開しています。そういったところで、子どもたちにサッカーを教えたり、サッカー界の他の事業にかかわることで、自分がプレーすることはなくなっても、サッカー界に貢献していきたいと考えています。」

 

「また、個人的に感謝したい人たちへお礼を言わせてください。まずビクトル。本当に自分にとっては代理人以上の存在で、私のキャリアを導いてきてくれた大切な存在です。そしてサッカーを楽しみながら、サッカーにかかわるいろいろなプロジェクトを推進する上で大きな力になってくれました。本当にありがとう。次は父です。小さい頃、私を練習に連れていってくれました。そして家で食事を作って待ってくれていた母に感謝したいです。私の姉妹たち、妻の両親、周りで支えてくれた友人や、親戚の皆さんにも感謝したいです。彼らの存在がなかったら今の自分はいなかったと思います。そして、自分の子どもたち。毎朝起きてトレーニングに行って、自分と向き合うための力を与えてくれました。いい時も、何よりも悪い時にも、子どもたちが見せてくれた愛情は自分の力になりました。最後に、この場にいる中で最も大切な存在である妻のパトリシアにも感謝したいです。自分にとって彼女は欠かせない存在です。自分はこれまでサッカー選手として、人生を生きる上でいろいろな決断をしてきました。その決断は良かったことも、悪かったこともありますが、これまでの最高の決断は彼女との結婚を決めたことだと思います。」

 

「そして、キャリアを終えることになるヴィッセル神戸に改めて感謝したいです。私のことを信じてくれました。確かにキャリアはありましたが、年齢を重ねていた自分を信じてくれたことに本当に感謝しています。ヴィッセルを支えるスタッフの皆さんを含め、一人ひとりに感謝をしたいと思います。もちろん、今日この場に集まってくれているチームメイトにも感謝したいですし、今まで指導してくれた監督、スタッフ、あらゆる人の力があって、本当に自分にとってヴィッセルでの時間は素晴らしいものでしたし、これからもここで過ごす時間は素晴らしいものになるでしょう。」

 

「今日、このような会見を設けたことが、残りのシーズンの試合でいい形で臨めることへの助けになってくれればうれしいです。このクラブの歴史にとって重要な天皇杯というタイトルが残っています。その大会を戦い抜くための助けになればうれしいです。」

 

「特に感謝したい方がいます。まず三木谷浩史会長。年齢を重ねた私を獲得することは簡単な決断ではなかったと思います。そんな私に懸けてくれたこと、その思いはこのクラブで日々トレーニングするなかで、大きなモチベーションになりました。クラブが掲げる目標を達成するために自分が少しでも多く力になりたいと思いました。」

 

「そして、もう一人、感謝したい人がいます。最初に私をヴィッセルに誘ってくれた人で、日本への適応をずっとサポートしてくれたイニエスタ選手に感謝したいです。本当に彼と一緒に過ごした時間はかけがえのないものですし、残された1カ月半、力を発揮して最後にみんなと一緒に天皇杯のカップを掲げたいと思います。」

 

「スピーチが長くなり申し訳ありません。最後にもう一度、強調したいことは、今日引退するわけではないということです。私が強く願っているのは1月1日、天皇杯の優勝を成し遂げた後に引退をしたい。それが自分の願いですし、今日この会見が終わったら家に帰り、明日早く起きて、これまでと同じようにグラウンドに行き、準備をして万全のコンディションでトレーニングに臨みます。日々のトレーニングを重ねていくということは、自分がこれまですべてのクラブでやってきたように変わらずに続けていきます。今日は本当にありがとうございました。」

 

代表取締役会長 三木谷浩史

「ヴィッセル神戸の三木谷でございます。今日は海外からもメディアに来てもらっていますので、最初に少し英語でスピーチをさせていただき、その後に日本語で話をさせてもらいます。」

 

(英語でのスピーチ)
「今日は偉大なフットボーラーの引退発表ということで、このような場を設けさせていただきました。先日、ダビのほうから、ちょうど私が大阪にいた時に「話がある」ということで、私が宿泊していたホテルにダビが来てくれまして、「実は今年で引退したい」という話をされました。非常に驚いたわけですが、彼のサッカー選手としての哲学、いわゆる最後は輝いているうちに自分のキャリアの幕を閉じたいという話をされました。また、この数年間、引退した後のキャリアについてもしっかりと考えているという話もありました。今も、このJ1リーグで12ゴール、得点ランク5位ですから、まだまだサッカー選手としてはやっていけるというなかでの決断ということで、私自身は驚きましたけれど、彼は「どうしても」ということでその決断を尊重し、我々としても快く受け入れることになりました。先ほど本人の言葉からもありましたが、本日限りでの引退ではなく、Jリーグは残り3試合、天皇杯も準決勝、決勝と、合計5試合残っています。Jリーグのほうは、残念ながら我々の当初の目標であるAFCチャンピオンズリーグへの出場権獲得は難しくなっていますが、天皇杯は勝ち残っていますので、当初の目標であるACLへの出場権獲得、それからヴィッセル神戸としての初のタイトル獲得を、ビジャ選手の新しいスタートへの門出をお祝いにできればと思っています。12月7日のJリーグ最終戦、ジュビロ磐田との試合では引退セレモニーを行う予定です。その試合の後にも天皇杯が残っていますが、ヴィッセル神戸の主催試合としては最終戦になりますので、ヴィッセルのサポーターの皆さんと一緒に盛大に送り出したいと考えています。本当に素晴らしいキャリア、スペイン代表としても59得点という歴史的なレコードを残していますが、彼のような偉大なプレーヤーが現役に幕を閉じるのは名残惜しい気持ちですし、まだまだやってほしいとも思います。日本のサッカー界のみならず、日本の皆さんへ大きな勇気を与えてくれたということで、我々としては快く送り出したいと思います。1年間、本当にお疲れさまでした。」

 

質疑応答(Q&A)

Q;引退を考え始めた時期と、引退を決断したタイミングを具体的に聞かせてください。

ダビド ビジャ選手
「先ほども言ったフレーズになりますが、「サッカーに引退させられるよりも、自分の意志で引退を決めたい」と、それは長年にわたって考えてきたことでした。正直に言いますと、引退は長年考えてきたことです。33歳、34歳、35歳と年を重ねていくにつれて、試合であれ、練習であれ、ケガをすることによって引退を余儀なくされる可能性は、いつ訪れるか分かりません。そういった意味で、ケガを負ってしまうリスクは事前に分かりえない状況の中で、引退を決断することの難しさは感じていました。周囲の人や家族と少しずつ話をしてきたなかで、自分のタイミングをうかがっていました。事実、近年、自分はクラブとの契約を1年ずつ結んでいました。1年ごとに自分が選手を続けるためのモチベーションとコンディションがあるのかということを感じながらやってきました。今年に入って、自分の中で徐々に「今がタイミングなのではないか」と感じるようになってきて、それで引退することを決めました。」

 

Q;たくさんのファンの方に支えられてこれまでプレーされてきたと思います。ファンの方へ向けてメッセージをお願いします。

ダビド ビジャ選手
「自分のスピーチの中で、ファンについてもっと言及するつもりでしたが、少し忘れてしまっっていたので(苦笑)、ここで話をさせていただきます。サッカーというスポーツのなかで、私たちサッカー選手というのはピッチに出てプレーをし注目が集まる存在ですが、サッカーはファンがいないと成り立ちません。そういった意味で、自分はこれまで在籍したクラブでファンの皆さんに大切にしてもらえました。チームを離れた後もそうでした。いろいろなチームを渡り歩いてきましたが、バレンシアからバルセロナへ移籍した際も、ライバルチームであるにもかかわらず、変わらずにバレンシアの人たちは私をリスペクトしてくれ、応援してくれました。その姿には本当に感銘を受けたし、私の大きな力になりました。ファンの方の存在がなければ、今の自分の姿は考えられません。改めてこの場を借りて、感謝したいと思います。」

 

Q;三木谷会長へ質問です。先ほども言及されていましたが、ビジャ選手はリーグ戦で12得点と素晴らしい活躍ですが、ビジャ選手がチームに何を残してくれたと考えていらっしゃいますでしょうか。

三木谷会長
「37歳まで現役を続けるということは、おそらく本当のプロフェッショナルというか。体調管理、練習に臨む姿勢、本当に模範となるような選手であったと感じています。実質的に12ゴールを挙げたということで、各試合の勝利に貢献してくれましたし、素晴らしい、ミラクルと呼べるゴールを決めてくれました。サッカーのファンに向けて、勝ち負け以外の、スペクタクルなことがあるというメッセージを出してくれたと思っています。我々のファンに対するチームの顔としての役割、また試合での役割、チームメイトに対する模範的な選手であったということで感謝しています。来年のことはまた、天皇杯で優勝してから考えたいと思います。」

 

Q;先ほど「体験してこれなかったことを体験できた」とおっしゃられていましたが、日本のサッカー界を経験して感じたことを教えてください。

ダビド ビジャ選手
「自分にとって日本のサッカーはいい意味で驚きでした。自分はその場に行って、自分の目で見てから感じることが好きなので、事前にイメージを持つことはしません。そういったなかで日本のサッカーのレベルの高さには驚きました。ベテラン選手だけでなく、若くて才能のある、未来のある選手もたくさんいます。サッカー全体のレベルは素晴らしいなと、この国でプレーをして感じることができました。自分がキャリア最後の1年を日本でプレーできたことを喜んでいますし、日本サッカーの持っているポテンシャル、選手たちの可能性というのは、世界にいろいろな大きなものを与える可能性は十分にあると感じました。」

 

 

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