TSUNE フレンズ | 1 - 0 (30分) |
VISSEL フレンズ |
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大黒 将志(28') | 得点者 |
GAMBA フレンズ | 2 - 0 (30分) |
TSUNE フレンズ |
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吉原 宏太(8') 宮本 恒凛(27') |
得点者 |
VISSEL フレンズ | 2 - 1 (30分) |
GAMBA フレンズ |
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宮本恒靖(11', 23') | 得点者 | (26')フェルナンジーニョ |
今日は宮本恒靖引退試合に、こんなにたくさんの人に集まってもらって、本当にうれしく思います。ありがとうございます。
そして、一緒にプレーしてくれた選手の皆さん、どうもありがとうございました。おかげで素晴らしい試合になりました。
思いがけず、息子の恒凜が、プレーする機会を与えてもらって、本当にいい試合となりました。どうもありがとうございます。たくさんの方の協力によってできたこの引退試合、本当にありがとうございます。
17年間の現役生活を振り返ると、いろいろなことがありました。ガンバで試合に出られなかったこと、ガンバがなかなか勝てなかったこと、それでも少しずつ勝てるようになってきたこと、日韓のワールドカップに出たこと、アジアカップで優勝したこと、リーグ優勝できたこと、ドイツワールドカップに出て悔しかったこと、ザルツブルクに行ったこと、神戸に来たこと。本当にいろいろありました。
でも、プロになった頃、代表になって、ワールドカップに出られるとは思っていなかったです。それでも、毎日の練習、試合を終えて、少しでもよくなったのかどうか、何が悪かったのか、何を変えていかなければいけないのかということを考え続けた17年間でした。そうすることで、レベルアップできたんじゃないかなと思います。
サッカーを通して、必ず考え続けなければいけない、歩みを止めちゃいけないということを学びました。人生の大事なことも、サッカーを通して教えてもらったように思います。ただ、まだ35歳で、これからの人生もまだまだあるので、これからも真摯に、そんなサッカーに向かってやっていきたいなと思っています。
サッカーって、この日本で、もっと大きな存在になれると思います。そうなっていかないといけないと思います。毎試合スタジアムが満員になること、親子三世代が手を取り合ってスタジアムに行くことが普通になること、グラウンドがたくさんできて、子供たちがどこでもサッカーをできること、そして、ワールドカップで日本が優勝する日が来ること、絶対そんな日が来ると思っています。
そのために、皆さんみんなが、それぞれの立場でやることをやりましょう。選手は、いいパフォーマンスを見せて、お客さんに感動を与えなければいけないと思います。そして、皆さんは皆さんの立場で、サッカーのよさ、素晴らしさを周りに伝えていってください。周りの人をスタジアムに連れてきてください。僕は僕でこれから学ぶこと、また経験していくことで、サッカー界の発展に貢献していきたいと思います。
サッカーの力って、本当に素晴らしいと思います。素晴らしいスポーツだと思います。25年前、そんなサッカーに出会えて幸運だったと思います。そんな幸運に感謝をしながら、そして、すべてのサッカー関係者の方に感謝をしながら、17年間ずっと宮本恒靖を応援してくださったファンの皆さんに感謝をしながら、最後に、いつもそばで支えてくれた家族に感謝をして、引退試合の挨拶とさせていただきます。
どうも本当にありがとうございました。
「皆さん、こんばんは。今日はありがとうございました。おかげさまで1万5千人以上の人が集まってくれましたし、90分やりきれたので、よかったです。みんなにも助けられて、ゴールをあげることもできて、息子ともあんな形でサッカーをするとは思わなかったですし、思い出に残る一日になりました。ありがとうございました」
Q:恒凜くんのキックインのパスを受けたときの感想は?
「昨日ちょっと練習していたんですが、蹴り方を変えてきたので(笑)、ちょっと驚きましたが、まっすぐ来たので、普通に驚きました」
Q:試合でフェイスガードをつけたり、オーバーヘッドを見せたり、いろいろありましたが、用意していたネタはすべて出し尽くされたのでしょうか?
「そうですね、あれがいっぱいいっぱいです(笑)。(あれはご自身ですべて用意されたのか?)フェイスガードを付ける付けないというのは、前々から言われていて、自分で付けて出て行くのはさすがに恥ずかしかったので(苦笑)。なんかそういうストーリーがあればということだったので、突然の登場になりましたが。あと、オーバーヘッドに関しては、『やれ!やれ!』と周りからも言われていたんですが、あのボールが来て、胸に来るくらいで、イメージではもうちょっと高く上げられれば、もうちょっと枠に行ったかなと思います」
Q:Describe your career, one word?(自分のキャリアを一言で表すなら?)※外国人記者の質問
「My Heart、ですね」
Q:引退の発表がシーズン終了後ということで、今日直接ファンの方に挨拶する形になりましたが、非常にいろんなメッセージが込められていたと思います。どんな思いを込めて、最後の言葉を皆さんの前で言われましたか?
「Jリーグができて20年経って、非常に素晴らしい、代表チームも強くなってきて、いい成長を見せているサッカー界ではあると思うんですが、でも、その成長のスピードへの対応も変わってきていると思うんですよね。20年経って、ある程度スタジアムなり、環境なり、文化的なものは整ってきたと思うんですが、もう一段階、上を目指していくためには、いろいろな人のマインド、意識を上げる必要があると思います。そういう意味で、今回、自分の引退試合のメッセージとして、泣いて終わるのではなくて、何かそういう伝える場にしたかったですし、これからみんなでそういうものを伝えていきたいと思い、ああいうことを言わせてもらいました」
Q:横断幕にも「サッカーを大好きになりました、ありがとう!」という言葉もあったり、宮本選手から影響を受けた人も多いと思います。
「サッカーというスポーツを、自分というフィルターを通して知ってくれた、そして、その魅力にとりつかれてスタジアムに足を運ぶようになったということだと思いますし、そういうものをさっきも言ったように、自分の周りの人に伝えてもらいたいと思います。好きになったサッカーをより見たり、より知ってもらいたいなと思います。見てくれた人には、そういうこともお願いしたいなと思います」
Q:今日なつかしい選手たちと、それぞれの所属、代表の選手たちとプレーされましたが、それぞれのチームで、今日改めて浮かんできた、一番印象的だった出来事は? また、これからFIFAマスターに行き、今後のことを模索すると思いますが、どういう形で今後サッカー界に貢献していきたいというイメージを持っていますか?
「まず、プレーをしていて、中盤の選手に上手い選手がいるなとか、代表でも、やりながら思っていましたし、ディフェンスラインのオフサイドのタイミングとか、同じようなイメージでプレーできたというのは、代表とガンバで一緒に、(中田)浩二とか(中澤)佑二とか(山口)智とかシジ(クレイ)とか、あの辺とはあうんの呼吸でできたので、楽しかったです。ちょっと神戸ではポジションが変わりましたが、神戸の仲間とやれて、なつかしい感じでした。
どういう形でというのは、FIFAマスターに行って、たぶんビジネス的なバックグラウンドを持った人間たちと交流することになるので、自分の本当に知らない部分を知るという作業になっていくと思います。自分としてこういうサッカーの現場に近い、ピッチに近いところでの経験と、それ以外のところを吸収して、ほかに何が自分のなかに見えてくるのかというところを楽しみにしていきたいです。1年という短い期間ですが、何が見えるのか、それ次第というか、それは楽しみです」
Q:「たぶん宮本さんなら、単純な指導者にならないだろうというか、今までの規格にないような、そういう指導者になってくれるだろう」と、先程ミックスゾーンで言っていた選手たちもいたが?
「そういう指導者の立場になったことはないので、そういう人たちの考えというのは、まだまだ分かりません。ただ、いろいろ自分自身をもっと磨いていきたいなと思っています」
Q:(播戸竜二選手からの質問で)ガンバでも、代表でも、神戸でもキャプテンをされていたが、日本サッカー協会でもキャプテンを狙っていくんでしょうか?
「……(苦笑)。将来、キャプテンというものがあるかどうかは分からないので、そこを目指すとは言えないですが、それでいいですか(笑)。(なりたいとか、そういう願望は?)どんな形になるか分かりませんが、日本のサッカーをよりよくしていきたいと思いますし、その状況に応じて、いろいろ自分の将来をしっかり考えて、トライしたいと思いますが、そこに関してははっきりと言えません(苦笑)」
Q:現役最後の試合は大雨だったが、今回の引退試合は快晴で試合ができました。試合前には宮本恒靖らしいプレーを見せたいと試合前におっしゃっていましたが、その部分はどれくらい出せましたか? 最後の試合なので、ご自身で点数をつけるとすれば、何点ですか?
「らしいプレーというのは、ちょっとこう、3-5-2のリベロを2チームでやっていたので、そこでは、ロングボールを蹴れるなと思いながらやっていまして、いくつかあったと思います。点数は付けられないですが、シュートが枠に飛ばなかったし(苦笑)、あんなにたくさんチャンスをもらったのに。でも、最後までケガなくやれたという意味ではよかったと思います」
※会見終了後、記者陣から拍手で送られる。
■中田英寿氏
「マツ(故・松田直樹選手)とツネとはU-15世代からずっと一緒にやってきた仲間なので、マツとは残念な形でお別れしてしまったけど、こうやって引退試合をちゃんとやれたということは、自分たち世代の終わりと言ったら変な言い方ですが、良かったと思います。
今日の試合は2002年W杯のメンバーも多かったし、マツの時も多かったのですが、少しでも一緒にプレーする事ができて良かったです。
彼は同世代の優等生なので、何をやっているかは注目されるだろうし、他の選手よりも下の世代の指針になると思います。後輩が目指すことの出来る人になってくれたらいいと思います」
■藤田俊哉氏
「半年離れていた割には、しっかり動けていたのでびっくりしました(笑)。あいつの唯一の失敗はオーバーヘッドの時に、俺に『マークにつけ』と言ったことですね。あいつのキャプテンとしての最大のミスです(笑)。俺たちは『全員壁に入る』と言ったのですが、『一人来てくれ、俺に(マーク)ついてくれ』と。あいつは真面目ですね。あそこでフリーになるのが嫌っだみたいです。俺ももう少しフリーにするべきでした(笑)」
■稲本潤一選手(川崎フロンターレ)
「久しぶりにこのメンツで出来たというのは嬉しいですし、ツネさんの引退試合ということで楽しく出来ました。現役生活お疲れ様です。これからまた違う道で頑張っていってくれると思うので、年下へのいい見本として頑張ってほしいと思います」
■福西崇史氏
「今日はツネの最後の姿を見ることが出来て嬉しかったですし、その同じピッチに立てたということも本当に嬉しく思います。(メッセージを)彼とは同級生なので、お互いにしっかりと頑張りましょう、と言いたいですね」
■田中誠氏
「これだけお客さんが集まって、ツネの人気というのを改めて感じましたし、本当に惜しまれつつ引退ということで、僕も引退はしましたけど、同世代としてサッカー界にお互い貢献できるよう頑張っていければいいと思います。
ツネの場合はFIFAマスターという本当に難しいチャレンジになると思いますが、それに向けて、彼ならできると信じているので、同世代の人間としても誇らしいですし、是非頑張って欲しいと思います」