強さとは何か
試合後の会見でFCソウルを率いるキム ギドン監督は敗戦という結果を悔やみつつも、自分たちに勝機は十分にあったと自信をのぞかせた。そして「幸いなことに、私たちにはもう1試合チャンスが残されています」、「『次は勝てる』という自信を手にした選手もいると思います」とコメントした。
確かにこの日の試合だけを見れば、主導権はFCソウルが握っていたと言えるのかもしれない。試合を通じて「ヴィッセルらしい」攻撃を繰り出した回数は少なく、特に1点リードして迎えた後半は、FCソウルの攻撃が目立っていた。その中でFCソウルにはPKを含む得点のチャンスが複数回あった。これが決まらなかったとはいえ、ヴィッセルを追い詰めたという感想をキム監督が持つことは、自然なことかもしれない。
しかし筆者はこの日の試合こそ、ヴィッセルの強みが発揮されたように思っている。確かに攻撃時にはリズムをつかみきれず、厚みのある攻撃を見せた場面は少なかった。しかしそうした試合こそ、チームの真価が問われるのではないだろうか。
「エースとは負けない投手です」
そう語ってくれたのは、中日ドラゴンズの監督として8年間で4度の優勝を飾った落合博満氏だ。氏はエースの条件として「調子が悪いときには悪いなりの投球で『試合を作る』ことができる選手」と語った。ヒットを何本打たれようとも、失点を最小限で抑え、勝利の可能性を残す投手こそがチームメイトの信頼を勝ち取り、エースと呼ばれるのだという。ここでのポイントは「勝てる投手」ではなく「負けない投手」という点だ。調子の良いときは誰でも勝つことは可能だ。問題は調子が良くない時だ。そうした状況下でどういう投球をするかが問われる。
この言葉を念頭に置いてこの日のヴィッセルの戦いを振り返ると、この日の試合で選手たちが見せた姿は「ヴィッセルの地力」を示していたように思う。試合前に想定していた戦い方ができないときでも、最後の部分では身体を張って守り切る。そして数少ないチャンスをものにして、それを勝利につなげる。こうした戦い方のできるチームこそが、年間を通じて安定した結果を残すことができる。
ゴルフの世界では「Drive for show, putt for dough.」という言葉がある。300ヤードを超えるドライバーショットは観るものを魅了するが、賞金に直結するスコアを作り出すのはパターであるという意味だ。全英オープンを4度制したボビー・ロックが発したとされるこの言葉は、大事なものを見失うことを戒めている。
これはサッカーにおいても同様だ。迫力のある攻撃はピッチ上の華ではあるが、試合を作るのはあくまでも守備だ。この日の試合でいえば後半にFCソウルが見せた縦への攻撃には迫力があったが、勝敗を決めたのはGKの前川黛也が見せたPKストップであり、試合を通じて粘り強い対応を続けたヴィッセルの守備だった。スピードと厚みのある攻撃はヴィッセルの代名詞だが、この守備力がヴィッセルの強さを担保していることを、この日の試合は改めて教えてくれた。

試合を難しくしたもの
試合前日の会見に登場したミヒャエル スキッベ監督はFCソウルについて「3週間前とは全く異なるチームだと思って戦う必要がある」とコメントした。その会見に同席した佐々木大樹は「ここからの戦いは何があるか分かりません」とした上で、「準々決勝進出だけを考えてプレーしたい」と語った。指揮官と選手の双方が、3週間前の試合は頭から消して戦うことを意識していたのだ。前回の対戦時にはシーズン前だったFCソウルだが、今回はKリーグでの試合をこなしていることから、チームの完成度が上がっていることを想定していたためだろう。試合を観る限り、この両者の見立ては正しかった。FCソウルは並びこそ前回対戦時と同様ではあったが、確実にコンディションは良化しており、前回対戦時にはあまり見られなかった出足の速さを随所で見せていた。とはいえ、ヴィッセルはこれだけで攻撃が停滞するようなチームではない。そこには2つの事象が影響を及ぼしていたように思う。
1つはピッチの状態だ。この日のピッチは芝が荒れている上に短く刈られており、地面も硬かったように見えた。映像で見直してみても、ボールの転がりは安定しておらず、小さなイレギュラーを繰り返していた。それは15分のシーンに表れている。右サイドバックの広瀬陸斗が斜めに戻したボールを、右センターバックの山川哲史がトラップしたところで、ボールが横に跳ねた。この場面で山川は左から前線のパトリク クリマラが寄せてきているのを見た上で、左足のインサイドに当てて、右にボールを出そうとしていた。相手から遠い方にボールを置くという意味でも正しい判断だったのだが、映像で確認する限り山川がトラップする寸前にボールは小さく跳ねていたようだった。安定したプレーが持ち味の山川がコントロールしきれないほど、ボールの挙動は不安定だったのだ。
このピッチ状況は、ヴィッセルのボール保持時の動きを変えたように思う。まずはビルドアップ時の動きだ。FCソウルが前に出てくるスタイルだったため、コントロールミスは致命傷になりかねない。そのためボールを収める際に足を止めざるを得なくなった。本来のヴィッセルであれば、寄せてくる相手をかわすように動きながらボールを収める。これによって相手の動きを空転させ、時間とスペースを手に入れる。しかし、特に自陣では慎重にならざるを得なかったため、相手に寄せるための時間を与えてしまっていた。またこのピッチ状況は、パスの精度にも影響を及ぼしていた。本来であれば密集の中でもボールをつなぎながら相手の網を掻い潜り、そこからスペースに向けて展開していくのだが、この試合では密集を作り出す場面自体が少なかった。ボールの挙動が安定しない以上、この判断は正しかった。そのため全体がある程度の距離を取りながらボールを動かそうとしていたのだが、受け手がコントロールしやすいボールを意識していたように思う。その結果、パスにいつものスピード感はなく、相手にインターセプトを許す場面も少なくなかった。
もう1つの原因は判定だ。この試合はサウジアラビアの審判団によって運営されていたが、接触に対してややナーバスであったように感じられた。これによって試合は途切れがちになり、リズムを作るのが難しくなっていた。これは私見なのだが、3週間前の対戦が影響を及ぼしていたように思う。前回の試合後、キム監督は「ヴィッセルの出足の速い守備に苦しめられた」と、敗因を分析した。FCソウルの選手たちは、この時の対戦でヴィッセルの守備が球際に強いことを理解した上で、接触時にアピールすることで、ヴィッセルの寄せてくる動きをけん制しようとしていたのではないだろうか。これは作戦としては当然あり得るもので、決してFCソウルを責める類のものではない。そしてそのアピールが、ある程度主審の判断に影響を及ぼしていたように思う。FCソウルも前に出るスタイルのチームであったため、ヴィッセルの選手も相当回数、ファウルを受けていた。特に佐々木などは背後から後頭部に肘が入るなど、何度もラフプレーを受けていた。しかし接触が多いためか、笛の基準が最後まで安定していなかったように思う。この試合で提示されたイエローカードは、両チーム合わせて5枚。しかしそこにはきついグラデーションがかかっていたように思う。主審はカードを極力出さないようにしながら試合をコントロールしようとした結果、ファウルの基準を明確化できなかったのではないだろうか。
それでもヴィッセルの選手たちが、最後まで審判と戦うことはなかった。これはAFCチャンピオンズリーグエリートの前身であるAFCアジアチャンピオンズリーグ時代から積み重ねてきた経験が活きたためだろう。いずれにしても、審判を相手にした「無用の戦い」を避けたことが、最少得点を守り抜いた原動力の1つであったことは間違いない。
守備力
この日の勝利は「守備力」がもたらしたものであることは間違いない。中でも勝利に大きく貢献したのは、PKストップを含む活躍を見せた前川だった。FCソウルが縦に速い攻撃を見せる中で、前川は終始落ち着いた守りを見せた。PKのシーンでは、最後まで相手の動きを見た上で、シュートに合わせて左に跳び、シュートをキャッチしてみせた。シュートコースが甘かったことは事実だが、それでも前川の落ち着きがなければ失点していた可能性は高い。試合後に前川は、相手のキッカーがキーパーの動きを見ながら蹴るという情報があったことを明かしたが、スタッフが収集した情報を巧く活かしたという点において、チーム全体で止めたPKとも言えるだろう。
この前川のPKストップは濱﨑健斗をも救った。63分に交代で入ったばかりのファン ドユンが、ペナルティエリア左外からこぼれ球をダイレクトシュート。これが詰めてきた濱﨑の腕に当たった。当初はペナルティエリア外での接触かと思われたが、濱﨑の片足がペナルティエリアの線上に残っており、VARチェックの結果、FCソウルにPKが与えられた。この日の試合では左インサイドハーフとして先発した濱﨑は、攻撃面では存在感を放っていた。そして課題とされる守備においても奔走し、チームに貢献していた。そんな中でのプレーであっただけに、濱﨑にとっては悪夢のような判定だったことだろう。しかしそのPKを前川が止めたことによって、濱﨑のファウルは失点には結び付かなかった。そして勝利に貢献したという事実だけをもって、この試合を終えることができた。これによって濱﨑は、ポジティブな気持ちで反省、そして改善へと進むことができる。
その濱﨑も、このシーンを除けば、良い守備を続けた。ボールホルダーに対してその進路をふさぐように立ち、その上で球際の勝負を仕掛ける。ボールホルダーを追う場面では我武者羅に後を追うのではなく、相手選手のパスコースを切ることを意識しながら走るといった具合に、為すべきことを為していた。PKを取られたシーンではシュートを打とうとする相手に対して、プレッシャーをかけるように飛び込んでいったのだが、問題は身体の角度だった。相手のシュートに対して正対して走りこまなければならなかったのだが、ボールを避けるように身体を捻ってしまったため、腕がシュートコースに晒される格好となってしまったのだ。これは度胸を必要とするプレーではあるが、経験がなければできないプレーでもある。濱﨑は今回それを経験したことで、今後同じようなミスを犯すことはないだろう。
難しい試合ではあったが、特筆すべき活躍を見せた選手がいた。それはアンカーとして先発した井手口陽介だ。最早当たり前にすら思えるが、この試合でも井手口は圧倒的な運動量を見せ、ピンチの芽を摘み取り続けた。前記した山川がボールを奪われたシーンでも、ゴールに迫ったクリマラがシュートを放つ寸前、前から戻ってきた井手口がカバーに入り、事なきを得た。井手口の特徴は運動量と言われることが多いが、球際で見せる技術も高く、それがチームを救っている。56分にFCソウルが左に展開したシーンでは、外に開いた左サイドハーフのソン ミンギュがアウトで中に入れたボールに対して、井手口が前に出てこれをカットした。この時、ボールに対して左サイドバックに入っていたキム ジウォンが飛び込んできていたのだが、井手口は足を大きく左右に開きながら、身体を倒すようにして右足のアウトでこのボールを先に突いた。この時、正面からスライディングしていたとすれば、ファウルを取られていた可能性もある。場所がペナルティエリア内であったため、最悪の場合にはPKを取られていた可能性すらあった。しかしこの井手口の対応の仕方であれば、相手と接触したとしても、ファウルを取られる可能性は低い。咄嗟にこうしたプレーが飛び出すというのは、井手口がこうした技術を完全に習得した上で、周囲の状況を見ながらプレーしていることを示している。井手口を評して「ヴィッセルの心臓」と呼ぶ人もいる。だとすれば、これほど丈夫で、動き続ける心臓を持つヴィッセルが強いのも当然だと言えるだろう。
試合を通じて、局面単位ではヴィッセルの守備がFCソウルを抑え続けた。それができたのは、選手間の距離が適正に保たれていたためだ。前記したように、この日の試合では選手同士が寄りすぎる場面は少なかった。しかしその場合でも、ヴィッセルの選手たちは互いにフォローできる距離を意識しながらポジションを決めていたため、球際での勝負においては多くの場面で2対1を作り出すことができていた。その結果、FCソウルの選手に突破を許さなかった。奪った後のボールをつなぐことはできていなかったため、そこから反撃にまでは至らなかったのだが、試合を通じてこの守備時の優位性を確立し続けたことは高く評価すべきだろう。そしてボール保持から非保持に変わった瞬間の切り替えのスピードも、試合を通じて緩むことはなかった。素早い攻守の切り替えと球際での強さは昨季以前から手に入れていた能力ではあるが、それは指揮官が変わっても一切変わることなく、ヴィッセルの強さの源流として存在し続けている。

攻撃時の工夫
ピッチ状態がプレーに影響を与え、ヴィッセルが思ったようにボールを動かせなかったことは前記した通りだ。しかしその中でも、FCソウルの守備を混乱に陥れた選手がいた。それは右ウイングとして先発した武藤嘉紀だ。
この試合で武藤は何度か自陣からドリブルでの突破を図ったのだが、FCソウルにはこれを止めるための有効な手段はなかった。FCソウルの選手もしっかりと寄せてはいたのだが、武藤の力強い突破を止めることはできないままだった。この武藤のドリブルが成功する理由は3つだ。1つは身体の強さだ。相手とイーブンの状態で競り合ったとき、武藤が揺らぐことはない。それは武藤の体幹の強さに起因している。2つ目の理由はボールの持ち方だ。武藤は相手に寄せられた局面では、ボールを体幹直下に置く意識を持っている。そして骨盤を中心に動かしているため、身体の軸がブレることはない。ここで上半身の強さだけに頼ってしまうと、身体のバランスは崩れ、足もとにボールを置き続けることはできない。そして3つ目の理由は、瞬間的に見せる速さだ。単純な速さならばジェアン パトリッキや飯野七聖など、武藤よりも速い選手の名前を挙げることはできる。しかしボールを握った状態からの一歩目の速さとなると、武藤を上回る選手の名前は思い浮かばない。そしてこのときも上半身が骨盤に乗った状態で動き出しているため、身体を当てて止めようとする相手選手を弾き飛ばしながら動き出すことができる。FCソウルの守備は、ヴィッセルのパスを止めるように設計されていたこともあり、この武藤のドリブル突破に対してはグループでの対応ができていなかった。そのため武藤のドリブル突破は、FCソウルの守備組織を確実に破壊していた。
昨季の最終戦の後、シーズンを振り返る中で「これほど悔しかったシーズンはない」と発言した武藤は、今季に並々ならぬ決意を持って臨んでいる。シーズンオフには、相当に身体を苛め抜いてきたのだろう。コンディションは傍目からでも分かるほど良い。チーム全体が前を向くようになったことで、ポジショニングも改善している。この武藤が見せる「前進する力」は、今のヴィッセルにとって切り札となっている。
そしてもう1人、FCソウルが手を焼いていたのが濱﨑だった。武藤とは対照的に、濱﨑は相手の前でボールを持ちながら、変幻自在の動きでFCソウルの選手を振り回し続けた。濱﨑は相手の前にボールをさらしながらも、巧みにそれをコントロールすることで、相手を動かすことができる。このボールをコントロールする技術においては、高い技術を持つ選手が揃うヴィッセルの中でも、濱﨑は際立った存在だ。この濱﨑のボールスキルを支えているのが、足首の柔らかさだ。ボールにタッチする力を足首の力の加減によって調整することができているのだが、これは足首の柔らかさがなければできないプレーだ。足自体の力を変えることがないため、軸はぶれていない。これは中村俊輔氏や小野伸二氏といった往年の名プレーヤーが見せていたものと同様の技術だ。さらに濱﨑は、ボールを握った状態で周囲を認知する視野の広さも持ち合わせている。これは足もとを見ることなく、ボールをコントロールし続ける技術がなければ身につかない。濱﨑にはそれがあるため、ボールを握りながらも、顔を上げて周囲を確認し続けている。そのため相手の動きを避けるように動くことができているのだ。
いずれにしてもこの武藤や濱﨑が見せた「自らボールを動かすプレー」は、FCソウルの守備を崩す上で大きな意味を持っていた。前記したようにヴィッセルのパスを狙った布陣となっていたため、武藤や濱﨑の動きをつかまえる選手が定まっていなかった。そのため進路上ではなく、ボール近くの選手が寄っていく傾向が顕著だった。これによって生まれる穴こそが、次の対戦時にはヴィッセルにとっての狙い目となるだろう。そこで期待したいのが、この日の試合ではインサイドハーフとして先発した郷家友太だ。この日の試合で郷家は、全体のバランスを取るように動き続けた結果、攻撃に絡む回数は少なかった。しかし身体の大きさもあり、高いレベルでボールを扱う技術を持つ郷家ならば、武藤や濱﨑が作り出した穴を使い、そこからの展開を作り出すこともできるはずだ。ボール非保持に変わった瞬間のリスクに備えることも大事ではあるが、最終ラインやアンカーとの連携でそれを担保した上で、相手の穴の中でボールを引き取り、前線を使う仕事を郷家には期待したい。
交代の意図
この日の試合ではスキッベ監督の采配に唸らされた。FCソウルに押し込まれる場面が続くようになった68分、スキッベ監督は大迫と鍬先祐弥を投入した。この交代は選手に対する明確なメッセージであると同時に、流れを断ち切るための一手でもあった。
大迫と鍬先の能力ははっきりとしている。大迫ならばボールを収め、そこから攻撃を組み立てる、或いは自ら決めにいくプレーが期待できる。そして鍬先にはアンカーとして最終ラインの前で壁となり、FCソウルの攻撃を食い止める動きが望まれる。ここまでは当然として、驚いたのは交代した選手だ。大迫を投入するのであれば、それまで前線の中央でプレーしていた小松漣を下げ、大迫を前線の中央に置きたくなるところだが、スキッベ監督は小松を残したまま大迫を投入し、2トップ気味の並びとしたのだ。そして小松を前に出した縦関係にすることで、小松にはそれまで同様ファーストディフェンダーとしての動きを続けさせ、大迫にはその背後でボールを収め、攻撃を展開させるという役割を与えた。そして鍬先と井手口をボランチで並べるように配置し、最終ラインの前の守りを固めた。この結果ヴィッセルの布陣はそれまでの4-1-2-3から4-4-2のような形へと変化した。これによってピッチ全体のバランスが整うのと同時に、FCソウルとミラーのような形となった。この交代策によって、ヴィッセルは1点のリードを守りつつ、大迫を起点とした攻撃で追加点を狙う態勢が整ったのだ。
この交代でスキッベ監督は、布陣にこだわることなく、適切なタイミングで最適な作戦を遂行することができる指揮官であることを証明した。

2ndLegに向けて
敵地での貴重な勝利を挙げたヴィッセルだが、この対戦を180分の試合と考えれば、まだ前半が終わったに過ぎない。大事な後半の戦いは1週間後だ。慣れ親しんだホームスタジアムで戦うことができるヴィッセルにとっては、気持ちの面でも多少の余裕を持つことができるだろう。しかしキム監督が明言した通り、FCソウルもこの日の試合によって「戦える」という自信を手に入れた。ファイナルズ進出のためにも、次の試合には相当の気持ちをもって臨んでくることは間違いない。
2試合の合計スコアで勝敗が決まる以上、次の試合では先制点にこだわってほしい。先に得点を挙げることができれば、FCソウルにとっては複数得点を取らなければならないという心理的プレッシャーが生まれるためだ。次の試合でもFCソウルの前に出る戦い方は継続されるだろう。ヴィッセルはこれを受けるのではなく、積極的にゴールを目指す戦い方で主導権を握ってほしい。
昨年の同大会では、同じような状況でリードを守り切ることができなかった。多くの選手がその悔しさを覚えているだけに、ヴィッセルに油断が生まれることはないだろう。
ファイナルズはサウジアラビアでの集中開催が予定されている。アジアの頂点を目指す戦いを神戸の地で観ることができるのは、次の試合が最後となる。またこの試合では「兵庫県民3,000名無料観戦会」も予定されている。スタジアムには大勢のファンが詰めかけることが予想される。サポーターの皆さんにはここで精一杯の声援を送り、戦う気持ちを選手たちに届けてほしい。日本、兵庫、そして神戸を代表してアジアで戦うヴィッセルの選手たちと多くのサポーターが「一致団結」した時、頂点への扉は開かれる。

