2026年は「20年に1度のスポーツの当たり年」だ。
現在、連日熱戦が繰り広げられているミラノ・コルティナ冬季五輪を皮切りに、3月には第6回ワールド・ベースボール・クラシック、ミラノ・コルティナ冬季パラリンピックが開催され、6月には2026FIFAワールドカップ、そして秋には愛知・名古屋を舞台にした第20回アジア競技大会と、ビッグイベントが立て続けに行われる。これらの大会の魅力の1つが「世界を相手に戦う」という部分にあることは、誰もが認めるところだ。こうした国際大会出場経験のある選手は「国を背負って」戦うという行為には、普段の試合とは異なる緊張感と独特の高揚感があるという。だからこそ、こうした国際大会での勝者には特別な栄誉が与えられるのだろう。
Jリーグクラブにとっての国際大会といえばAFCチャンピオンズリーグエリート(以下ACLE)、そしてその勝者に出場権が与えられるFIFAクラブワールドカップということになるだろう。それだけにACLEに出場するということは、クラブにとっての名誉だ。
しかし栄誉の裏側には厳しさもある。今季のヴィッセルは開幕からいきなり5連戦を戦わねばならない。通常は試合を重ねながら、顕在化した問題の解決に取り組むというサイクルでチームの練度を高めていく。しかし中3日や中2日という極めてタイトなスケジュール下では、出場した選手のリカバリーが精いっぱいだ。そうした視座に立った時、ミヒャエル スキッベ監督による「昨季までのチームの方向性を受け継ぎながら、チームに変化をもたらしていく」という決断は、合理的であったことが改めて解る。
開幕戦の稿でも書いたことだが、スキッベ監督が高い評価を受けている背景には、こうした現実的な対応を取ることができるという特徴がある。昨季まで指揮を執っていた広島の監督に就任した時も、前任者による3バックシステムによる守備がチームに浸透しており、それは大きく破綻していないと評価した上で、3バックシステムを継続した。ヴィッセルでも同様に、昨季までに築かれたチームの強さを高く評価し、それをベースとしてチームを構築している。これが選手にやりやすさを与えているのだろう。この日の試合後、酒井高徳は「まだ改善の余地はある」としながらも、スキッベ監督によって「よりアグレッシブに自信をもった守備ができている」と手ごたえを口にした。また先制ゴールを挙げた武藤嘉紀も「攻撃が流動的になり、幅が広がった」とした上で、色々な戦いができるようになったと、その変化をポジティブに受け止めていた。新しいチームを評価する上では、彼らのように経験豊富な選手の言葉は大きなヒントとなる。彼らは勝敗という結果とは別に、戦い方を評価することができるためだ。そう考えれば、ヴィッセルを牽引している彼らの言葉は、今後の戦いへの期待を大いに掻き立ててくれる。
開幕戦から中3日で迎えたこの日の試合に、スキッベ監督がどのようなメンバーで臨むか注目していたが、開幕戦からの入れ替えは4枚に留まった。最終ラインにおけるマテウス トゥーレル、酒井、中盤の扇原貴宏、井手口陽介、前線の武藤、佐々木大樹といった「幹」を残すことで、チームの力を担保するという考え方だったのではないだろうか。日程を考えれば大幅なターンオーバーも選択肢だったようには思うが、スキッベ監督はこの試合で結果を残すことを優先したのだろう。この日の試合で引き分け以上の結果を挙げることができれば、ヴィッセルはノックアウトステージ進出が決まる立場にいた。それだけに、ここでそれを確定させてしまう方が得策だと考えたのであれば、それは頷ける話だ。リーグステージ最終戦はジョホール・ダルル・タクジムとのアウェイゲームだ。しかも前の試合からは中3日だ。コンディション的にも最も厳くなるであろうこの試合を「消化ゲーム」としておくことができれば、その前後に行われる明治安田J1百年構想リーグへの注力も可能になる。結局、この日の試合に主力選手を多数投入したのは、これまた現実的な対応だったと言える。

スキッベ監督がこの試合で新たに先発起用したのはGKの権田修一、右センターバックのンドカ ボニフェイス、左サイドバックのカエターノ、左ウイングのジエゴ。ボニフェイスとジエゴにとっては「ヴィッセルデビュー戦」となったわけだが、それを勝利で飾ることができたことも収穫だった。
結果から言えば、彼らはいずれも存在感を放ち、クリーンシートでの勝利に貢献した。しかしその起用法を詳しく見てみると、スキッベ監督らしさがそこにはあった。
これまでのヴィッセルではポジションごとに役割が決められていた。それは「誰が出ても変わらない」安定感につなげようとする試み故だ。しかしスキッベ監督の戦い方では、各ポジションに求める役割は基本的な部分に限定されているように見える。それ以上に、選手個々の特徴を発揮することを求めているようだ。
かつてヴィッセルで指揮を執っていた松田浩氏の在任中、こんな話を聞いたことがある。チーム作りについて話が及んだ時、松田氏は「守・破・離」という言葉を用いて、そのステップを説明してくれた。茶人・千利休の訓をまとめた『利休道歌』にある「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るな」が元となっているこの言葉は、修行における過程を示している。松田氏の説明もまさにそれだった。まずチームは指導者が落とし込んだ戦い方を緩みなく守らねばならない。その中で他チームや選手からヒントを得ながら、自分たちにより合った戦い方を模索することで、当初の戦い方を破る。その後も練度を高めていく中で、揺るぎないものが身につき、自分たちのオリジナルが生まれるという考え方だ。これを今のヴィッセルに当て嵌めるならば、吉田前監督時代が「守」であり、スキッベ監督は「破」に取り組んでいるということになるのだろう。チームの基本である戦い方が確立しており、クラブがその継続を選択したため、こうした成長の過程をたどることができている。
もう少し具体的に言うと、それはカエターノのポジションに表れていた。開幕戦を見る限り、スキッベ監督は両サイドバックが高い位置に上がることを規制していないようだった。むしろアンカーの位置でボールを握った際には、両サイドバックがそれを追い越すことで攻撃における幅を作ることを求めているように見えた。しかしこの日の試合では、カエターノが高い位置を取る時間は短かった。多くの時間でカエターノの位置は最終ラインに揃っていた。しかし見ている限り、ベンチからカエターノに対して「前に出ろ」といった指示が出ているようには思えなかった。これはカエターノの感覚を重んじていたためではないだろうか。そのため、ボール保持時にカエターノとジエゴの間は空いていることも多かったが、彼らがやり難さを感じているようには見えなかった。スキッベ監督も試合後の会見でジエゴに対する評価を尋ねられた際には「縦関係でブラジル人の選手が並んで、良いプレーをしていたと思います」と評価したように、その距離感を問題視している様子は窺えなかった。確かに両者はボール保持時にカエターノが前に出る際はジエゴが下がるなど、サイドを突破されないことを意識しながら戦っていた。そして相手ゴール前に攻め入った時には、カエターノもペナルティエリア近くまで進出しており、不足があったようには感じられない。スキッベ監督にとって重要なのは、チャンスの際に前へ圧力がかかっていることであり、それが形作れるのならば細かなポジションは選手の感覚を優先しても良いということではないだろうか。ひょっとすると、それも今はチームを構築している段階故なのかもしれないが、現時点ではそう見える。
試合の流れを振り返ってみると、ヴィッセルは時間経過とともに圧力を強め、主導権を握っていったと言えるだろう。これについてはスキッベ監督だけではなく、選手たちも同様の感想を持っていた。酒井の言葉からそれを振り返ると、前半は相手の反応を見ながら効果的な立ち位置を探していたとも言えるようだ。そしてそれが見つかった後は前への圧力を強め、主導権を握った。この流れは酒井もコメントしているように、チームが良い状態にあることを示している。
しかし敵将は若干異なる感想を持っていた。FCソウルを率いるキム ギドン監督は「ACLE首位を走る神戸の強度に苦しめられた」とした上で、「立ち上がりから主導権を握られ、自分たちのプランを遂行することが難しかった」とコメントした。敵将にこう思わせたのは、ヴィッセルの守備力だ。主将を務めていたセンターバックのキム ジンスが「神戸の組織的な守備と個の能力の高さに、自分たちのリズムを崩されてしまった」とコメントしていたように、FCソウルの選手たちにとっては、ヴィッセルの守備は厄介なものに映ったようだ。FCソウルも球際では強さを見せており、その点ではヴィッセルと似た特徴を持っていたが、異なっていたのはその厚みだった。FCソウルの選手はボールホルダーに対して単体で勝負を挑んでいたが、ヴィッセルは多くの場面で2の矢、3の矢を準備していた。そのためFCソウルの選手が球際の勝負で一度は抜け出したかに見えた場面でも、ヴィッセルはすぐに別の選手が寄せていき、ボールを奪っていた。これがFCソウルの選手たちには「組織的な守備」に見えたのだろう。またFCソウルにとっては、この日の試合が2026年の初戦であり、既に公式戦を1試合こなしているヴィッセルとのコンディションの差があったのかもしれない。いずれにしてもヴィッセルが見せた守備の前にFCソウルは中盤での組み立てができず、前線に大きく蹴り出す場面が目立った。
とはいえヴィッセルも前半は、なかなか思ったような攻撃を繰り出すことはできなかった。その理由はFCソウルの守備にある。ミドルゾーンでブロックを組む時間が長く、これがヴィッセルの攻撃における肝である中盤の動きを封じていた。そうなってしまった理由は2つだ。
1つはアンカーである扇原の負傷退場だ。7分に自陣に向けて走った際、扇原はふくらはぎを押さえて動きを止め、ベンチに交代を要求した。最終ラインからボールを引き出し、ボールを握ることのできる扇原の存在は、厚みのある攻撃においては不可欠ともいうべきものだ。スキッベ監督が求める攻撃の基本を一言でいうならば「時間とスペースを貯蓄する」ということになるだろう。ボールホルダーはボールを握りながら、相手を引き付けるように動くことで、相手の配置を変化させる。そうして生まれたスペースに別の選手が入り込み、ボールホルダーからの出口になる。これを連続させていくことで、相手の守備組織を寸断する。これこそがヴィッセルが目指す攻撃の形だ。そしてこの起点ともいうべき存在が扇原というわけだ。ボールを握り続けるだけの技術を持ち、そのまま動き続けることもできる能力は、スキッベ監督が目指すサッカーにおいては欠くことができない。
扇原に代わって投入された鍬先祐弥も優れた能力を持つ選手だが、扇原とはタイプが異なる。鍬先の良さは主に守備時に発揮される。展開を読み、急所となる場所を正確に予測する。そこで相手の攻撃の芽を摘み取る。こうした動きに優れた選手であり、チームに落ち着きをもたらすことのできる鍬先ではあるが、ボールを握り続けて前を窺うといったタイプの選手ではない。これは優劣の話ではなく、タイプの違いに過ぎない。この日の試合では、前記したようにFCソウルがミドルソーンでブロックを形成していたため、鍬先にとってはスペースがやや足りなかったのではないだろうか。
2つ目の理由はインサイドハーフの動き方だ。これは1つ目の理由と密接に関係しているのだが、開幕戦に続いて先発した郷家友太にとってはプレーし難い環境だった。開幕戦で証明したように、郷家はスペースを見つけて動き、そこでボールを受けながらチーム全体を前に出すことができる。要はスペースを活かすタイプの選手なのだが、前述のようにFCソウルがミドルゾーンでブロックを形成していたため、最終ラインと2列目のどちらにつくべきかの判断が難しかった。そんな中でも郷家はスペースを探しながら動き続けたが、FCソウルそのものがスペースを消す守備を見せるチームであったため、郷家にとっては良さを発揮し難い環境だった。扇原がいればボールを持ちながら相手を引き付け、郷家の動くスペースを作り出すこともできた可能性はあったが、扇原が交代した時点で、郷家は自らスペースを作り出さなければならなくなってしまったのだ。これは郷家のプレーに問題があったということではなく、これまたタイプの違いによるものだ。ひょっとすると、酒井がそうであったように、郷家も長い時間プレーしていれば、効果的なポジションを見つけることができていたかもしれない。しかし試合がスコアレスのまま推移していたため、スキッベ監督は後半からタイプの異なる濱﨑健斗を投入した。

試合の流れに則して言うと、この濱﨑の投入は大きな意味を持っていた。試合後に自身でコメントしたように、自分でボールを動かすことのできる濱﨑の投入によって、FCソウルはスペースではなくボールにアタックしなければならなくなった。これがFCソウルのブロックに穴を開けた。濱﨑はボールを持ちながら動くだけではなく、ペナルティエリア付近では積極的にシュートを狙っていた。投入直後の49分にはペナルティエリア右角付近から中央にドリブルで切れ込み、そのまま左足でシュートを放った。これはGKの正面に飛び、キャッチされてしまったが、濱﨑の存在を印象付けたプレーだった。酒井も試合後に言及したように、FCソウルの守備が外に向いていたことも影響し、内側(左足)でボールを持つことができ、ドリブルで動くことのできる濱﨑の存在はFCソウルの守備に影響を与えた。
アカデミー在籍中から、2種登録選手としてトップチームの試合でも起用されてきた濱﨑だが、やはりその動きはルーキーのレベルではない。斜めに動くドリブルのスピード感や相手の寄せに対するボディアングルの作り方などは、既にトップレベルに対応できている。濱﨑自身はゴールを渇望しているようだが、この試合で見せたような動きを続けていれば、プロとしての初ゴールはそう遠くないうちに生まれるだろう。優れた能力を持つ濱﨑だが、中でもドリブル時の足の運びは見事だ。ボールを体幹の近くに置きながら、軸を意識して動くことができているため、ボールを取られそうで取られることがない。選手層の厚いヴィッセルで出場機会を掴むことは決して簡単なことではないが、濱﨑はそれも乗り越えてくれそうな雰囲気を持っている。
FCソウルのキム監督は試合後に「我々にもいくつかのチャンスはあったが、決定力を欠いていた」とコメントした。その言葉通り、FCソウルにも何度かチャンスはあった。意図していた形かどうかは不明だが、前線のレオナルド ルイスの高さを活かし、後方から放り込んだボールを効果的に活かしていた。しかし、ここで見事な活躍を見せたのがボニフェイスだった。ヴィッセルでのデビュー戦となったこの日の試合でボニフェイスは、前後のスピードを存分に発揮した。センターバックとしては最も判断の難しい、前にこぼれてくるボールに対しても果敢にアタックし、多くの場面でそれを刈り取った。前半は中盤にスペースが見つけ難い状況にあったため、ボールの出しどころを見つけるのに苦労していたようではあったが、後半、ヴィッセルがスペースを作り出していくに従い、ボニフェイスを起点としたビルドアップが機能するようになった。まだ横の動きにおいては味方との距離を図りかねているように見えた場面もあったが、デビュー戦としては上々だったのではないだろうか。
そしてもう1人、面白い動きを見せたのが前半は左ウイング、後半途中からは左サイドバックとしてプレーしたジエゴだ。前所属の柏時代はサイドバックのイメージが強いが、この日の試合を観る限り、ジエゴの特徴は攻撃面にあるようだ。サイドでボールを受ける際、中へのコースを意識したボディアングルを作ることができているため、ボールを受けてからの動きにも澱みがない。そして狭い局面でボールを握るだけの技術もある。この試合で見せた動きからは、左ウイングとしても面白い存在になるように思えた。前記したように、この試合ではカエターノが控えた動きをしていたため、左サイドで崩していく場面は少なかったが、永戸勝也のような前に出るタイプのサイドバックと組み合わせた時には、面白いプレーが見れるのではないだろうか。
この日の試合でもチームを裏から支え続けたのは、インサイドハーフで先発した井手口だった。特に鍬先投入後は、鍬先の動くスペースを作るように相手を連れて動き、鍬先が前を向いた段階ではその背後をケアするといった具合に、「気の利いた動き」を見せ続けた。かと思えば2得点目をアシストしたように、ペナルティエリアの中まで入っていくこともできる。90分間ピッチ上を動き続けることのできる無尽蔵のスタミナは今季も健在だ。

難しい前半ではあったが、FCソウルが前に出ることを許さなかったのは武藤の見せた「幻のゴール」だった。13分にボニフェイスがハーフウェーライン手前から放ったロングフィードを、佐々木大樹が後ろ向きに相手と競り合いながら、これを落とした。そこに走り込んだ武藤が左足でダイレクトシュートを放った。これはJリーグでのプレー経験もある相手GKのク ソンユンに一度は弾かれたが、武藤自身がそれを拾い、ワントラップから軸足を飛ばしたシュートでゴールに突き刺した。最終的に佐々木の位置がオフサイドだったため、このゴールは「幻」に終わったが、FCソウルの選手たちに、ヴィッセルはミドルゾーンのブロックを掻いくぐる術があることを印象付けた。これが膠着した流れの中でも、FCソウルの前に出る足を止める効果を生んだように思う。
その武藤は69分に先制ゴールを決めた。チョン スンウォンが右から入れたクロスを受けようとした相手選手と、自陣のペナルティアーク前で競り合い、これを制した。そこから一気にドリブルで上がり、ペナルティエリア右角の内側で右足を振りぬき、強烈なシュートを逆サイドに突き刺した。公式戦2戦連発となったこのシュートだが、約70mを走り切っての見事なシュートだった。最高のコンディションでシーズンを迎えた武藤だが、不完全燃焼に終わった昨季の悔しさを振り払うような見事な活躍を見せている。
そしてこの得点には、いくつものエッセンスが詰まっていた。まずは武藤の動きだ。武藤は自陣のペナルティアークから走る際、外に開くように動いた。これによって相手は戻りながらも、外を警戒しなければならなくなった。そこに別の効果を加えたのが濱﨑、そしてその後から上がってきた鍬先の動きだ。武藤が外に開くように動いたのに対して、彼らは中央を取るように上がっていった。「ボールホルダ-とフォローの選手は逆の方向に動く」という教科書通りの動きではあるが、これを遂行できる選手は意外と少ない。シュートを意識するため、ボールホルダーに寄っていってしまうためだ。そしてこのシュートに至る過程では4人目の動きもあった。武藤が内に進路を変えた段階で、最後方から長駆してきた酒井は、武藤の外側に動き、武藤を見ていた相手選手の目を一瞬外した。この先制点の場面についてキム監督は「武藤のような選手にシュートコースを与えてはいけない」と、試合後にコメントしたが、これはヴィッセルの3人の選手が作り出したものとも言える。

試合前の時点で7位につけていたFCソウルだが、9位につける江原FCとの勝点差は1。10位の成都蓉城との勝点差も3となっていた。ノックアウトステージ進出ラインである8位以上を保つためには勝点を積み上げたかったはずであり、強い気持ちをもって試合に臨んでいたと思われるが、ヴィッセルがそれを力でねじ伏せた。キム ジンスは試合後に「Jリーグ王者のプレッシャーは非常に早く、僕らも判断のスピードを上げる必要がある」とコメントしたが、試合を通じてヴィッセルはチームの完成度が依然高い次元にあることを示したのではないだろうか。
この日の勝利によって、ACLEはノックアウトステージ進出が決定した。これによって1週間後に行われるリーグステージ最終戦は無理をせずに戦うことができるようになった。しかしその前に控えているのが、中2日でのV長崎戦だ。J1復帰初年度のV長崎が初勝利を狙って強い気持ちで乗り込んでくることは間違いない。スキッベ監督をして「不運なこと」と言わしめる強行スケジュールではあるが、明治安田J1百年構想リーグのホーム開幕戦で負けるわけにはいかない。それだけにこの試合では、ヴィッセルサポーターの声援が大きな意味を持っている。選手たちを鼓舞し、戦う勇気を与えることができるのはサポーターの存在を置いて他にない。2月平日のナイターという観戦には厳しい条件ではあるが、ぜひともスタジアムに足を運び、選手たちに戦う勇気を届けてほしい。


