覆面記者の目

明治安田J1 第3節 vs.G大阪 ノエスタ(3/4 14:03)
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    3後半0
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  • G大阪
  • 大迫 勇也(3')
    酒井 高徳(47')
    武藤 嘉紀(66')
    酒井 高徳(73')
  • 得点者

ポゼッション率 40%:60%
パス成功数 256本:467本
シュート数  12本:6本
枠内シュート数  9本 :1本

 この数字を見ただけでも、この試合を支配したのがヴィッセルだったことが解る。
 ダニエル ポヤトス監督を迎え、今季からポゼッションサッカーを志向しているG大阪に対して、ヴィッセルは相手に巧くボールを持たせつつ、高い位置でボールを奪い、少ないパス数で効率的に得点を重ねた。G大阪は、ヴィッセルに勝るとも劣らない「タレント集団」だ。チームの柱である宇佐美貴史を筆頭に、高いスキルを持った選手が多く名を連ねている。しかし、まだチームの完成度は高くない。詳しくは後述するが、ポゼッションサッカーにおいて最も重要な場所でボールを動かしきれず、ポゼッション時もヴィッセルの監視下に置かれている時間が長かった。
 試合後、吉田孝行監督は「立ち上がりから、狙い通りのサッカーができた」と試合を振り返ったが、数年前までポゼッションサッカーを志向していたヴィッセルにとっては「相手の嫌がること」が明確に解っており、それを忠実に遂行した結果だったとも言えるだろう。

 6年ぶりの「開幕3連勝」を達成した今のヴィッセルには、「振り切った強さ」がある。これは試合直後にViber公開トークで配信した速報版にも書いたことだが、全ての選手が、昨季終盤の戦い方をベースにするという吉田監督の方針を理解し、それを体現している。今のヴィッセルの戦い方がシンプルであることは事実だが、これを90分間続けることはどのチームでもできるほど容易いことではない。
 「ハイプレス・ハイライン」は今や世界のトレンドとも言うべき戦い方であり、Jリーグでも多くのチームが、これを採用している。しかしこの戦い方は、一歩間違えれば、走力だけに頼った単調なものになりがちだ。そのため下位カテゴリなどでは、無軌道に走り続けるだけの試合になってしまうことも珍しくはない。この戦い方で結果を残していくためには、局面で正しいポジションを取りながら、個人戦術によって打開することも求められる。同時にピッチ上の全ての選手が、広い視野を持ち、ボールの先を見通しながら動いていかなければならない。この試合におけるヴィッセルの選手には、これがあった。狭い局面の中では、巧みにボールを動かしながら2対2、或いは2対1を制し、効果的にボールを動かしていった。その積み重ねこそがこの試合のスコアであり、単にヴィッセルが走り勝ったというような単純なものではない。試合後に武藤嘉紀が、この試合では様々な面でG大阪を上回っていたという見方を口にした上で、「これを続けていけば、ほとんど負けない気がします」とコメントしたのは、こうしたチームの統一感に自信が芽生えつつある証左だ。

 とはいえ、スコアほど楽な試合でなかったことは事実だ。前半、バーを直撃した宇佐美のシュートが決まっていたら、試合は全く異なる展開になっていた可能性が高い。まだチーム改革は緒に就いたばかりとはいえ、G大阪のボールの運び方は決して悪いものではなかった。特にサイドを使った攻撃にはスピード感もあり、迫力もあった。このまま練度を高めていけば、怖い存在になるだろう。試合前、宇佐美はチームの方向性は間違っていないとした上で、「開幕からの2試合以上に、ヴィッセルとの試合は重要な試合になる」と話していたが、勝利という結果によって自分たちの方向性に自信を加えるべく、G大阪は強い気持ちで試合に臨んできた。


 このG大阪の勢いを削いだのは、エースの一撃だった。3分に右サイドからの攻撃で大迫勇也が先制点を奪ったのだが、この場面にはヴィッセルの選手たちのレベルの高さが詰まっていた。
 G大阪のスローインのボールを頭で当てたのは、この試合で右サイドバックに復帰した酒井高徳だった。そして酒井が落としたボールを後ろ向きで受けた山口蛍が、足の裏を使って背後の武藤につないだ。その直後、武藤に対してはアンカーのネタ ラヴィと左インサイドハーフの宇佐美が詰めた。ここで注目すべきは、山口と酒井のポジショニングだ。武藤の進行方向に並んで立ったラヴィと宇佐美に対して、山口は後ろを向いたまま、彼らの後ろでその中央に位置した。同時に酒井は武藤の背後から右タッチライン上を走り始めた。この動きによって、この局面は3対2となり、ラヴィと宇佐美は難しい対応を迫られることになった。続いては武藤の動きだ。武藤は酒井の側に一旦寄ることで、ラヴィを引き付け、見事なボディバランスでこれをかわした。この武藤に対して山口は、敢えて進行方向に立ち続けた。これによって山口の背後にいた左サイドバックの黒川圭介は、山口を追い越して武藤の前に出た。その瞬間、山口は反転して縦に走り始めた。その上で、武藤からのボールを受け、これに詰めてきた左センターバックの江川湧清を引き付けた上で、右サイドに張っていた酒井にボールを預けた。この山口の動きによって、G大阪の最終ラインを突破したのだ。この直前、内側にいた大迫を見ることができていたのは、右センターバックの三浦弦太だった。しかし山口が抜け出したことで、三浦は山口を追わなければならなくなった。これによって、大迫にはスペースが生まれた。そして山口はペナルティエリア内に入り込み、三浦がスライディングしたタイミングで、マイナス方向の大迫にパスを通した。
 ここに至るまでの流れは、わずか10秒程度の中で起こったことだ。しかしこの場面には武藤、酒井、山口のテクニックと、それを活かすためのポジショニングが凝縮されている。彼らの阿吽の呼吸ももちろんだが、それ以上に局面の中でも自らのやるべきことを理解し、正しい選択を取ることのできる頭脳を高く評価したい。
 そしてシュートを決めた大迫だが、大迫がシュートを打つ寸前、相手GKの谷晃生は僅かにファーサイド(大迫から見て左)に動き出している。この場面での大迫の立ち位置から推測するに、当初はファーサイドにシュートを打つイメージだったと思うが、谷の僅かな動きを見て、ニアサイドにコースを変更したのだろう。瞬間的な判断のため、強くヒットしたわけではなかった。しかし確実に枠内に流し込む意識で蹴ったため、緩いボールではあったが、体勢が崩れていた谷にとってはノーチャンスだった。実は大迫にとっては、これはこの試合で2度目のシュートチャンスだった。試合開始から20秒の時点で、似たような位置で山口からボールを受け、シュートを放っている。この時は僅かにゴール右に逸れ、得点とはならなかったが、シュートは強く、谷に警戒心を抱かせるには十分だった。その後も大迫は、前線で起点となり続け、ヴィッセルの攻撃を牽引した。改めて言うまでもないが、どんな体勢からでもボールを収めてしまう能力、ゴール前での決定力、そしてこの試合でもチーム2位となる30本のパスを成功させるキック技術など、サッカー選手に必要な能力を全て高い次元で兼ね備えた大迫は、文字通りの「怪物」だ。
 大迫、山口、酒井、武藤といった「ヴィッセルの顔」が、それぞれの持ち味を発揮して奪った先制点は大きな意味を持っていた。試合後にポヤトス監督は「立ち上がり、ああいった集中力を欠いた入り方をしてしまうとヴィッセルさんのようなチーム相手だとこういった流れになってしまうと思う」と語ったが、試合開始直後の大迫のシュートチャンスからこの先制点までの3分足らずのプレーで、試合の趨勢は決まったと言えるだろう。

 ここで見逃すことができないのが、この流れをお膳立てした選手の存在だ。それは左サイドバックの初瀬亮だ。山本悠樹がクリアしたボールを、前に出て受けた初瀬がダイレクトで右サイドの武藤に入れたところから、最初の大迫のシュートチャンスにつながった。その後の得点シーンも、左サイドで汰木康也が倒されたことで得たフリーキックを、初瀬が逆サイドの大迫に蹴ったところから始まっている。今季のヴィッセルにおいて、最も成長を感じさせてくれるのが初瀬だ。正確なキックは以前からだが、プレーが積極的になった印象を受ける。この試合でも、何度も攻撃的なパスを通していた。課題とされていた守備の部分でも、粘り強さが見られるようになってきた。初瀬は元来、若干20歳にして代表に招集されたほどの才能の持ち主だ。その才能が漸く実を結びつつあるようだ。明るい性格で誰からも愛される初瀬だが、古巣のサポーターの前でその成長を見せた。


 前記したように試合の主導権はヴィッセルが握っていたものの、先制点を挙げて以降、ボールの支配権はG大阪に移った。最大の要因は、守備からの攻撃を狙うヴィッセルがそれを許容したためだが、G大阪の「激しすぎる守備」によって、やや試合が荒れ模様になったこともその理由だ。特に大迫や武藤に対しては、背後からファウル気味に守る場面が散見された。主審はコミュニケーションによって試合をコントロールしようと試みていたが、それによって判定基準がやや曖昧になった感はあった。しかしそうした中でも、ヴィッセルの選手たちが冷静さを失う場面はほぼ見られなかった。これは、ここまでの両チームの成績がもたらした差異だったように思う。開幕2連勝を飾ったヴィッセルに対し、今季未だ未勝利のG大阪は勝利を渇望する気持ちが強く、それがプレーから余裕を奪っているように見えた。

 膠着しつつあった試合を動かしたのは、「ヴィッセルの闘将」酒井だった。後半開始から間もない47分、汰木が右足から放ったシュートを相手GKがブロック。このこぼれ球に出足良く反応した酒井が左足で放ったシュートが、ゴール前に位置していた黒川の膝付近に当たったことでコースを変え、そのままゴール左に突き刺さった。この場面でこぼれ球に反応した酒井には、前線から戻った山見大登がついていたが、巧みな切り返しでこれをかわした。この結果、シュートを打つ時点では、酒井には十分なスペースがあったのだ。この場面について、試合後に酒井は、今季の個人のテーマとして攻撃面での積極性を挙げたが、その言葉通りの思い切りのいいシュートだった。後半は開始直後からG大阪が前に出る姿勢を示していただけに、この得点はG大阪の心を折った。ポヤトス監督も「心理的ダメージが大きかった」と認めたように、流れをヴィッセルに留めておく一撃でもあった。
 酒井は73分にも、とどめとなる得点を決めた。右サイドの縦に出したボールを武藤が収め、ペナルティエリア外で時間を作った中で、一気に前に上がり、相手の間でボールを受け、そのままゴール近くからニア上に力強く蹴り込んだ。このシュートは相当に難易度が高いものだ。ゴールポスト近くまで出た酒井の前には、相手GKが詰めていた。こうした場面ではシュートコースはニアの上しか残されておらず、それほど大きなスペースが見えているわけではない。ここに蹴り込むことで、酒井は改めてそのテクニックの高さを印象付けた。意外なことに、キャリア初の「1試合2得点」ということだが、攻守にわたって常に厳しさを出すことで、全ての選手から一目置かれている酒井の2ゴールは、今後、チームにより勢いをもたらすだろう。前節では3年ぶりのリーグ戦欠場となったが、復帰初戦でいきなり大仕事をやってのけた。そのタフさには最大限の敬意を表する。

 酒井の2点目をアシストした武藤も、この試合で今季の初ゴールを挙げた。初瀬が左コーナーキックを蹴る際、中央のやや下がり目に位置していた武藤には、黒川がマークについていた。しかし武藤は抜群の動き出しで、黒川を振り切ってボックス内の中央にできたスペースに入り込み、頭で真っすぐに流し込んだ。開幕以来、抜群の動きを見せていた武藤だが、ここまでの2試合はゴールに縁がなかった。前節では何度もビッグチャンスを迎えつつも、ゴールだけが遠かった。動きには問題がないだけに、ゴールは時間の問題と思っていたが、すぐに一発回答を出すところは流石だ。キャンプ時には「今季は得点王を狙う」と宣言した武藤だが、今の動きの良さ、そしてチーム状態を考えれば、十分に実現は可能だろう。最大のライバルは、チームメートである大迫になるのかもしれないが、この「ヴィッセルの誇る2枚看板」が良い競争を続けることができれば、チームの成績も自ずと上がっていく。前半、相手との接触で背中を痛め、一時は自ら交代を申し出るような仕草を見せたが、「ここで途中交代したら、絶対に悔いが残ると思った」と試合後に語ったように、熱さをプレーで表現した。その華麗な経歴や振る舞いから「貴公子然としている」と思われがちな武藤ではあるが、その実、気迫を前面に出してプレーできる選手だ。ここからのゴール量産に期待したい。


 この武藤の得点の場面では、大﨑玲央のプレーも見逃すことはできない。武藤の前にポジションを取っていた大﨑は高尾瑠のマークを受けていたが、武藤が走り出した際、高尾との関係を保ったまま、武藤についていこうとした黒川のコースを僅かに切った。これによって武藤は単独で抜け出すことができた。こうしたプレーについては、日々のトレーニングの中から練り上げているのだろう。初瀬の蹴った質の高いボールも含め、チームとして挙げた得点だったとも言える。アンカーで今季初先発を果たした大﨑だが、勘所を押さえたプレーが光った。中盤を形成する山口、齊藤未月を前に置きながら、彼らを巧みに使い、攻守のバランスを取っていた。この大﨑がアンカーに控えることによって、強度の高い守備ができる山口と齊藤が前の守備に参加できる。これによって、ヴィッセルの高い位置での守備強度は格段に増す。縦に速い攻撃が中心となった今のヴィッセルにおいて、時間とスペースを作るプレーができる大﨑は貴重な存在だ。チームとして無理に後方からビルドアップを試みる場面は少ないが、時折見せるそうしたプレーの中で、大﨑にボールが入るとチーム全体が前に出ることができる。この先、チームがプレーの幅を広げる中では、大﨑の存在はより大きなものになるだろう。

 この大﨑、そして山口とのコンビネーションで攻守にわたって躍動した齊藤だが、その存在はもはやチームにとって不可欠なものとなっている。ボール奪取能力の高さだけではなく、厳しいマークにも負けることのない体幹の強さ、確実に味方に届けるパス能力、そして90分を過ぎてなお、相手のカウンター攻撃についていくことのできるスタミナなど、どれをとっても一級品だ。この試合でも齊藤は攻撃陣の背後に控え、カウンターの芽を摘んでいた。G大阪の司令塔であるラヴィに対する守備は完璧で、山口と協力しながら相手センターバックからラヴィへのパスコースを寸断し続けた。これによってG大阪のビルドアップは単調なものとなり、ヴィッセルの最終ラインが対処しやすくなった。これこそが、冒頭で書いたG大阪にとっての肝となる部分だった。ラヴィへのパスコースを寸断したことが、G大阪に思い通りのサッカーをさせなかった最大の要因だ。


 開幕戦以来となるクリーンシートを達成した試合だったが、センターバックの山川哲史は攻撃的な部分でも存在感を発揮した。菊池流帆とのコンビで、左センターバックとして先発したが、菊池が負傷退場した後は右センターバックとしてプレーした山川は、対人守備においては安定感がある。加えて過去数年にわたって右サイドバックでプレーしたことが、プレーの幅を広げたように思う。この試合では何度か縦に強烈な楔のパスを打ち込み、局面を反転させていた。注目すべきは、そのボールの質だ。山川は以前に比べ、低く速いボールを蹴るようになっている。これは右サイドバックでプレーする中で、攻撃を活かすためのパスを考え続けた結果だろう。

 この勝利の結果、唯一の開幕3連勝チームとなり、単独首位に立った。まだ順位を気にする時期ではないが、やはり気分のいいものだ。冒頭で触れたように、今、ヴィッセルが志向しているサッカーは、シンプルであるが故に、選手の能力の高さをそのままピッチに反映することができている。いずれ他のチームがヴィッセル対策を施してくるだろうが、その時には、これまで培ってきたサッカーのエッセンスを巧く取り込むことで、それを回避しなければならない。そしてそれができるだけの人材は、十分に揃っている。
 サッカーに限った話ではないが、巧くいっている時こそ、次のステップを見据えておかなければならない。それこそが監督の仕事であり、力量でもある。3度目の監督就任以降、高い勝率を残している吉田監督ではあるが、次のステップにスムーズに移行できた時、その評価は一段階上がる。

 「全席声出し応援」が解禁され、スタジアムにも声援が戻ってきた。試合後、スタジアムに鳴り響いた神戸讃歌は、新しい時代へのエールのようでもあった。今はこの勢いを一日でも長く続けるように、チームには前進を続けてほしい。その意味で試金石となるのが、中3日で行われるYBCルヴァンカップだ。そこから中2日でリーグ戦が行われることを勘案すれば、多くのメンバーが入れ替わることが予想される。チームが好調な中、出場機会を掴みきれていない選手にとっては、絶好のアピールの場だ。対戦相手の名古屋は、選手層も厚く、上位争いに絡んでくると見られているチームだ。ヴィッセルと同様に、チームの底上げを狙い、強い気持ちを持った選手が多く登場してくると思われるだけに、それを上回る力強さを見せてほしい。
 以前にも書いたことだが、今季のヴィッセルにとって「レギュラー以外」の選手の成長は、喫緊の課題でもある。長いシーズンを考えれば、チーム全体の力がなければ、上位進出は難しい。現時点でメンバーは解る筈もないが、名古屋戦に起用される選手には「自分がヴィッセル浮沈の鍵を握っている」という強い自覚をもって戦ってほしい。

今日の一番星
[本多勇喜選手]

2ゴールの酒井とどちらにするか最後まで迷ったが、その役割の難しさを評価し、本多を選出した。24分に菊池が負傷したことにより、急遽出場となった本多だが、終始安定したプレーを披露し、クリーンシート達成に大きく寄与した。元々、対人能力の高さには定評のあった本多だが、その運動能力の高さには驚かされる。この試合ではG大阪の前線中央に位置したイッサム ジェバリとのマッチアップになったが、身長で9cm上回る(ジェバリ182cm、本多173cm)このチュニジア代表選手に対して、空中戦でも全く引けを取ることなく、思い通りのプレーを許さなかった。また、本多は前にこぼれてきたボールへの反応も速い。直線的なスピードが特段早いというわけではないと思うが、プレーに迷いがないため、選択ミスになることがないのだろう。開幕戦以来続く山川とのコンビネーションも良く、お互いのポジションをカバーしあうことで、相手のシュートチャンスを未然に防いでいる。本多を観ていると、「今季のヴィッセルらしさ」が判るように思う。それは「無理をせず、できるプレーを確実にこなす」ということだ。ビルドアップ時にも、無理に1列飛ばすようなパスは狙わず、確実に前の味方に届ける。この堅実さこそが、好スタートを切った要因であるように思える。決して派手さはないが、冷静に必要なプレーを淡々とこなし続ける「静かなる仕事人」にさらなる期待を込めて一番星。